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事実婚・内縁で浮気をされたとき慰謝料請求できますか?

2018年7月31日 公開 / 2020年4月5日更新

テーマ:内縁・事実婚

コラムカテゴリ:ビジネス

 最近、人気ブロガーの方が公表して注目されている感じがあります、事実婚(内縁関係)ですが、これまでにも何回か取り上げていますように、事実婚(内縁関係)と法律婚の場合では、法的な扱いとして同じようにされているところと、厳然と分けられているところがあります。個別に問題になっていることに応じて扱いが違うので分かりにくいところがあり、その度に確認が必要です。

 今回は、事実婚(内縁関係)で、相手の浮気があった場合、相手やその交際相手に対して慰謝料請求できるかをみていきます。

保護に値する事実婚・内縁関係とは?


 「内縁」あるいは「事実婚」は、婚姻届を出していない「結婚」ですが、法律上の定義は特にありません。実務上はこれまで⑴婚姻をする意思と⑵共同生活の存在が必要としています。
 ⑴の婚姻をする意思は、夫婦となった場合に生じる同居・協力・扶助義務などが生じる関係を続ける意思をいうとしています。結婚披露宴のような儀式を行ったかどうか、共同生活に入った経緯や継続期間、第三者の認識などから推認していくことになります。
 ただし、法律婚の場合と違い、婚姻届の提出といった客観的な事実がありませんので、婚姻の意思があるといえそうな事情が乏しいと判断が分かれることもありえます。
 ⑵の共同生活の存在については、戸籍上の夫婦でも仕事や、家庭の事情(子どもの就学など)から同居していないこともあります。「内縁」の場合も、同居をしていないことに正当な理由があれば、共同生活がなくても内縁が認められることもあります。ただし、先に述べましたように、もともと法律婚と違い「結婚」状態にある、と明確に判断できる事情が少ないケースが多いので、同居していないと、法律婚の場合と異なり事実婚・内縁としての保護が否定されることもありえます。

相手の浮気があったとき相手に慰謝料請求できる?

 上のような一定の要件を満たしている内縁・事実婚関係がある場合に、どちらかが浮気をしたとき、法律婚の場合と同じように慰謝料を求めることができるでしょうか。
 内縁、事実婚でも上にあげた要件を満たし、法律上の結婚と同じように扱うべきとして法律上保護されるときは、その内縁・事実婚関係にある「夫婦」はお互い他の人と浮気しない貞操義務をもつことになります。ですから、それに反して一方が別の人と浮気をすると、他方は慰謝料請求できます。この点は法律婚の場合と特に変わりません。
 法律婚の場合には、こういった浮気があったとしてもすぐには離婚せずに浮気相手に慰謝料請求をし、場合によってその後離婚手続きをとることもあります。
 これに対して事実婚、内縁の場合には浮気があるとそれで一緒に生活することがなくなり事実婚・内縁関係解消となってしまうことが一般でしょう(他方が浮気によりその相手と結婚するケースもよくみられます)。そのため、法律婚の場合以上に破綻の責任を浮気した側が負わないといけない場合もありうると思います。

浮気相手に対しても慰謝料請求できる?

 事実婚・内縁関係の一方と浮気相手の浮気により、事実婚・内縁関係がダメになってしまっている以上、一方と浮気相手には法律上共同不法行為の責任が生じ、ともに連帯して責任を負うことになります。
 この点は法律婚の場合と同じです。
 ただ、浮気相手に慰謝料請求できるには、事実婚、内縁関係が相手にあることを知って交際したことが必要になります。この、事実婚・内縁関係が先にも挙げましたように婚姻届を出していない場合ですので、同居して生活をともにしているのを知っていたなどの事情がいりますので、この点で大きく争いになり、場合により慰謝料が認められないこともあります。
 また、事実婚・内縁関係にあることを当初から知らなかったケースもありますので、いつから知っていたか・どの程度知っていたかなどにより慰謝料額も変わってくることになります。
 
 なお、事実婚・内縁関係については、一方が別の家庭を持っているが破綻しており、離婚しないまま他の人と事実婚・内縁関係に入る「重婚的内縁関係」の場合があり、浮気・不貞行為による内縁関係の破綻として裁判例ではむしろこれまで多い傾向にあります。この場合は上にあげた場合よりさらに事情が複雑なこともあります。この場合については、また別の機会に取り上げます。

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この記事を書いたプロ

片島由賀

逆風を追い風に変える弁護のプロ

片島由賀(勁草法律事務所)

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