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片島由賀

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片島由賀(かたしまゆか)

勁草法律事務所

コラム

有責配偶者からの離婚請求は認められますか?(1)(「有責」とは)

離婚原因

2016年4月14日 / 2018年8月18日更新

 離婚をしたいと思う側に、結婚生活がダメになった原因を作ったといえる事情があるとき、話がこじれて離婚裁判になったとして、最終的に離婚が認められるでしょうか。

 

有責配偶者からの離婚請求と判断枠組み

この、結婚生活がダメになった原因を作った側から離婚を求めることを、「有責」配偶者からの離婚請求といいます。「有責」となると、その典型例は不貞行為(不倫)をした場合ですが、それによって、結婚生活がダメになったにもかかわらず、離婚を認めるのは、信義にもとるのではないか、といって、一定の場合制限をされています。
 
 具体的には、結婚生活がすでに修復の見込みがなくても、
①年齢・同居期間と比べ相当長い期間別居 
②未成熟の子どもがいない場合(未成年よりは広い)
③離婚により、(有責でない)他方配偶者が、精神的・社会的・経済的に苛酷な状況におかれるといった、離婚請求を認めるべきでない特段の事情がないとき
には、離婚を求める配偶者が有責であっても認められるということになります。

 この判断枠組みは、昭和62年に最高裁判所大法廷判決により示され、以後多くの裁判例はこの判断基準にのっとって判断することが多いです。

 ですから、未成年の子どもがいると、不倫(不貞行為)をした者は離婚が難しいなどといったりするのです。

 

「有責」配偶者にあたるかが問題になるとき

もっとも、離婚を求める配偶者がそもそも「有責」かどうか、判断が難しいこともしばしばあります。
 先に述べたように、一方に不貞行為(不倫)があると、その側からの離婚請求はハードルが高くなり、未成年の子どもがいると、結婚後の同居期間と比べて、かなりの別居期間が必要になってくる可能性が出てきます。
 ただ、他方で離婚を求められた相手にも、結婚生活がダメになった原因があることも少なからずあります。割とあるのは、金銭感覚がおかしく、浪費家であったというものです。
 そうなってくると、どちらの理由で結婚生活がダメになったのか、細かな事情を見ていくようになります。評価を伴ってくるので、難しいところです。結局のところ、どちらにも一定程度離婚に至るような原因があったということになれば、一方のみが「有責」配偶者といえなくなるので、先の3つの要素によらず、結婚生活が破綻しているといえる状況であれば、離婚が認められやすくなってきます。

 仮に「有責」配偶者にあたるとしても、先の3つの要素にあたる事情があるか判断することになります。3つの要素の立ち入った内容については、機会を改めてお話したいと思います。


 この間と同じですが、岡山市東部の瀬戸町の宗堂桜です。ちょうどこの次の日は満開だったようで、見頃でした。少し小高い丘に桜が植えられていますが、山というほどでもなく、歩いてみるのにはちょうどよい感じです(もっとも、桜のある場所までは車でないと難しいですが)。あちらこちらにきれいな桜が咲いているので、花咲じいさんが咲かせているのかと思うほど、幻想的な風景でした。
 

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