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片島由賀

逆風を追い風に変える弁護のプロ

片島由賀(かたしまゆか)

勁草法律事務所

コラム

相手方親族との不和を理由に離婚できますか?

離婚原因

2016年3月28日 / 2018年8月13日更新

 以前お話しましたが、夫婦がお互い離婚で話がつくのであれば、離婚自体についてその理由は問題になりません。夫婦での話し合いがつかず、家庭裁判所の調停でも話がつかないとき、それでも離婚をしたいと思って裁判にするときに問題になるのです。

親族との不和と離婚理由

 裁判上、離婚を請求できる場合としては、法律上5つ挙げられています。不貞行為(不倫)やかなりひどい精神的疾患があり回復の見込みがないことから、結婚生活を続けることが困難、というときはそれを理由に離婚を求めることができます。
 ただ、実際のところ法律で挙がっている理由にぴったりとあてはまるとは限りません。
 離婚をしたい理由の一つとして時々見かけるのが親族同士の不和、嫁姑争いや、婿と妻の家族の不仲・あるいは前婚での連れ子との不仲などを理由とするものですが、そういった場合は離婚できるのでしょうか?

 こういった、法律上明示的に挙げられている離婚理由にあてはまらないものは、「その他婚姻関係を継続しがたい重大な事由があるとき」にあたるかどうかで、離婚が認められるか考えていくことになります。

 親族との不仲、という場合は夫婦間での問題というよりは、第三者である親族が入ってのことですから、それによって、夫婦仲にも影響があり、結婚生活が続けられなくなったといえる事情が必要です。
 親族との不仲を理由に離婚請求を認めた裁判例でみられるのは、親族が夫婦の一方と不仲であることに対して、積極的に加担したというよりも、親族と妻、あるいは夫との不仲を知りつつ、見て見ぬふりをする、あるいは妻や夫から親族とフワであることについて、相談を受けていたのに、積極的に夫婦生活がうまくいくように親族に働きかけなどしなかったと判断しているものが比較的多く見られます。

 ですから、逆に親族との不仲について、一方が態度を改めて夫婦関係の修復につとめる方向で協力する意向を示している、あるいは当の親族もそれに協力する、と言っている場合は他方の離婚請求を認めなかったものもあります。
 
 したがって、親族と妻または夫との不仲の状態があったとき、夫または妻がそれを知っていながら、お互い関係が改善されるよう、自分の親族に働きかけをすることなく、そのまま放置してさらに対立がひどくなり修復困難になってしまったという事情があれば、親族との不和を理由とした離婚が認められうるといえます。

相手方親族との不和を原因に慰謝料請求が認められる場合は?

 
 なお、親族との不和を理由とした慰謝料請求については、親族との不和を知りつつ修復に協力しなかった夫または妻に対しては認められているものがありますが、親族に対する慰謝料請求はその親族の言動がかなり他方の配偶者に対する精神的苦痛を与えるものであったといえない限り、認められていないようです。たとえば、常日頃から食べ方や掃除の仕方、家事全般にわたり執拗に注意を受けていて、それが一般的に見ても耐えられないようなレベルといえる場合にまで至って、初めて慰謝料を認められうるといえるでしょう。

 ここ最近、また寒くなってきましたね。寒暖の差が激しいですが桜がぼちぼち咲いてきています。
 


 鶴羽根神社に生えている桜の木。まだ2分~3分咲のようです。
 せっかくなので少しでも長く花が楽しめるといいですね。

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