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片島由賀

逆風を追い風に変える弁護のプロ

片島由賀(かたしまゆか)

勁草法律事務所

コラム

「言葉の暴力」(モラハラ)と離婚

離婚原因

2016年1月25日 / 2018年8月13日更新

 今回のテーマは久しぶりになりますが、離婚原因(離婚理由)についてです。離婚原因については、以前「離婚の理由いろいろ」で少し触れました、「性格の不一致」の他に、不倫(不貞行為)、浪費、暴力などがありえますが、それらについては追々触れることにして、今日は「言葉の暴力」と離婚についてお話したいと思います。

 

言葉の暴力(モラハラ)は離婚原因にあたるでしょうか?

 近時、モラルハラスメント、「モラハラ」という言葉が使われて久しくなりますが、精神的暴力・嫌がらせのことを指していいます。こういったモラハラ、「言葉の暴力」は、いわゆる身体的暴力のように、怪我をする・あざが残るといったケースと異なり、仮に被害にあったとしてもあった証拠が具体的に示せないことがときどき見られます。
 そんな言葉の暴力、モラハラを受けた場合で、相手が離婚に応じてくれない場合でも離婚できるのでしょうか?
 
 夫婦で離婚自体について争いがないときは、そもそも離婚原因がなにかが問題になってこないですが、相手が離婚に応じてくれないとき、それでも離婚したい場合、裁判上は民法でいう離婚原因があることが必要になります。
 離婚原因としては、不貞行為や相手方に悪意をもって見捨てられたときなどがあがっていますが、言葉の暴力(モラハラ)を理由にした場合は、「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」があるといえるかで、離婚が認められるかが最終的に決められることになります。
 
 

言葉の暴力(モラハラ)と離婚について裁判所はどう判断していますか?

 言葉の暴力(モラハラ)を理由とするもので離婚が認められるか、裁判所の判断は分かれています。
 結婚期間(約30年)に比べ、別居期間が短い(約1年)上、離婚を求めている側が相手の言葉による暴力(モラハラ)を容認するかのような言動が見られていたり、結婚生活を続けることが前提かのような言動があったケースでは、離婚を認めなかったものもあります。
  ただ、別居期間が比較的短くても、言葉の暴力(モラハラ)にあたる事実を丁寧に指摘したり、それらの言動により、相手方である被害者の性格などを考慮することで、もはや結婚生活を続けることは困難、と判断しているものも見られます。
 
 先に述べたように、「言葉の暴力」(モラハラ)はなかなか証拠に残りにくく、裁判になると具体的な事実があったかどうかその裏付けである証拠が要求されるだけに、証明が難しいケースも結構あると思います。実際に相手方が発言をしている場面を録音できればそれにこしたことはないですが、タイミングよく録音することが難しいこともあるでしょう。できればそういった「言葉の暴力」(モラハラ)を受けたときに、「いつ」「どこで」「どんなことを」「どのように」言われたかを具体的にメモしておいたり、あるいはメールなどでそういった言動が含まれていれば保存しておく、といった細かなことの証拠を残すというのも一つです。

 なお、こういった「言葉の暴力」(モラハラ)を受けた場合の慰謝料ですが、裁判例ではそういった加害者の言動の態様・程度が社会的に許される範囲を超えた違法なものとまでは言い難いとして、否定しているケースがまま見られるようです。

 先週に引き続き、今週も寒さが増していますね。立春までの1年で一番寒い時期を「大寒」といいますが、ちょうど今の時期が大寒にあたるので、暦に沿っているといえるような状況です。
 先日は広島でも雪が割と積もっていましたが、この写真はおととし12月の広島城付近の写真です。今年はかなり暖かい日が続いたので、まさかこの間のように雪が降るとは思っていませんでしたが…。インフルエンザなど、風邪がはやっているようですので、気をつけましょう。



 

 

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