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片島由賀

逆風を追い風に変える弁護のプロ

片島由賀(かたしまゆか)

勁草法律事務所

コラム

慰謝料算定で考慮すること

慰謝料

2015年11月24日 / 2018年8月13日更新

 11月には珍しく、暖かい日が続いていますね。この間はダウンが必要になるかもしれないと思い、慌ててクリーニングに出しましたが、当分着る機会がなさそうです。
 先日、愛媛・松山に行きましたが、天気に恵まれて歩くと少し暑いくらいでした。行く先で城があると、最近は必ず訪れています。
 松山城を訪れたのは2回目ですが、今回は城内の展示物を少し時間をかけて見ることができました。天守からの眺めはいつも爽快な気持ちにさせてくれます。
 
ガイドさんおすすめのスポットから撮影した写真です。

 さて、今日はしばらく扱っていませんでしたが、慰謝料についてお話します。

離婚で問題になる慰謝料の種類

 離婚で問題となる慰謝料には、次の2種類あります。
 ① 離婚慰謝料(離婚せざるを得なくなったことで発生するもの)
    離婚に伴う慰謝料ともいいますが、離婚原因を作った方が、(離婚原因がなければ)離婚しないですんだ方に
対して、支払うものです。
 ② 個別の不法行為に対する慰謝料(たとえば不倫・暴力を理由とするもの)
    これは、①とは別に、個々の原因(不倫や暴力)自体を理由にして請求する慰謝料になります。

 両者の違いとしては、時効が始まる期間(起算日)をいつから考えるかという点があります。
 離婚に伴う慰謝料は離婚成立から3年で請求できなくなるのに対して、不倫や暴力といった、個別の不法行為に基づく慰謝料請求は、不倫があったことを知ったとき、あるいは暴力を受けたときから3年で請求できなくなりますので、離婚成立より前に時効になっている場合もあります。
 ですから、離婚の際の慰謝料請求となると、普通は離婚に伴う慰謝料の請求が一般的ではないかと思います。

離婚慰謝料を認めるにあたっての考慮事由

 離婚慰謝料を考えるにあたっては、結婚生活がダメになった原因は夫・妻のいずれにあるのか?なぜ結婚生活がダメになったのか?ダメになったことに双方どのくらい責任があるか?といったことから考えていきます。
 先の②にあたるものがあれば、その原因を作った側の責任が認められやすくなりますが、②の個別の不法行為にあたるような事情がない・あるいは証明が難しい場合は、どちらか一方だけが破綻の責任があるとは言いにくくなります。
 離婚原因でよくあげられる、「性格の不一致」により夫婦がだんだんとコミュニケーションがかけてきて別居に至ったような場合は、夫婦のどちらかだけが破綻の責任を負うとは言い難いでしょう。
 それ以外の考慮要素としては、結婚期間・結婚生活の状況・子どもの有無、さらに、離婚後の経済状況、子どもに対する影響の有無、子どもの年齢などの事情も考慮されます。
 離婚調停の場合は、調停内で事実がどうだったかまで判断しないため、事実関係がシビアに争いになる場合は、金額で折り合いがつかない限り話し合いでの解決は難しくなります。
 慰謝料だけでは解決が難しいときは、その他財産分与などを含めての金銭的な解決を図る場合もあります。
 離婚調停で話し合いがつかず、裁判になったときは最終的に裁判官が判断して決めることになります。

慰謝料の相場は

 芸能人の場合は数千万円という話も出て来ることもありますが、財産分与とあわせての金額だったりするため、厳密に慰謝料額だけみると、そこまでいかないことが多いのではないかと思います。
 多くは数10万〜100万円,200万円というのが一般にような気がします。たまに判決で400万円以上認められたものもありますが、相手方本人は対応していて、裁判で十分に法的な主張がされていない特殊なケースもあるため、鵜呑みにできないところです。

 たとえ合意で高額な慰謝料の支払いを約束しても、支払う側の収入との兼ね合いから、現実的でないこともありますから、金額もさることながら、支払方法も含め十分に検討して決めることが必要です。

■ 関連コラム:目次
  慰謝料と財産分与
  熟年離婚で問題になりうること(2)
離婚の理由いろいろ


   
 

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