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片島由賀

逆風を追い風に変える弁護のプロ

片島由賀(かたしまゆか)

勁草法律事務所

コラム

親権者の変更はどのような場合に認められるのでしょうか?

親権

2015年8月31日 / 2018年12月9日更新

 しばしばあるのが、とにかく離婚したいので、親権は(場合によっては慰謝料・財産分与も)一切いらないといって離婚したものの、あとから気が変わり、親権者になりたいという場合です。
 このように、親権者を一旦一方と決めたものの、その後他方が親権者となりたい場合、親権者の変更が認められるでしょうか。
 
 協議離婚の場合には、子供の親権者を話し合いで決めることができますが、一度親権者を決めると、その後変更するときは、両親の話し合いだけで変更できず、必ず家庭裁判所での調停・(場合により)審判による必要があります。

 一旦親権者を決めたが、その親がみるのが子供にとってふさわしくない(子供の福祉を害する場合)、あるいは事情が変わり親権者を他方に変える必要が出たときには、親権者変更が認められることがあります。
 親権者を決めたときから事情がかわり、親権者が病気になり、子供をみれなくなってしまった、あるいは消息不明になったなど親権者として果たすべきことができなくなったという場合には比較的親権者変更が認められやすいでしょう。
 しかし、それ以外の場合、実際のところはよほど親権をとった親が子供をないがしろにしていて子供をみれる状態ではない(育児放棄)、あるいは虐待しているといったことがないと難しい可能性があります。

 少し前の裁判例にはなりますが、離婚に争いがなかったものの、親権者指定で争いがあり、子供を養育していた母親が早く離婚をしたいため、やむなく父親が親権者となることを認めて離婚後、ほどなくして親権者変更を申立てたものがあります。このケースでは家庭裁判所で母親から父親への親権者変更が認められたものの、高等裁判所で判断がくつがえって、親権者変更が認められませんでした。当初親権者を指定した際に真意に反していたなどの事情がないこと・父親での監護状況に特段問題がなく、短期間での親権者変更はかえって子供にとってよくないというのが主な理由になっています。

 このように、離婚時に一度親権者を決めると、子供の監護状況に特段問題がなければ、現状維持とされてしまうこともままあります。
 ですから、離婚時に子供の親権者がどちらになるかという点は、よく慎重に考えて決めることが大切でしょう。

吉備中央町・鳴滝森林公園にて

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2018-12-05
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