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片島由賀

逆風を追い風に変える弁護のプロ

片島由賀(かたしまゆか)

勁草法律事務所

コラム

生活費の支払の話がつかないとき

婚姻費用

2015年5月25日 / 2018年8月13日更新

 離婚をしようと思って、自宅を出たものの、収入がない場合にはたちまちの生活費に困るようになります。実家の援助を受けるか、場合によっては公的扶助を受けることも考えなければいけなくなります。

 ただ、離婚が成立しないうちは、夫婦はお互い協力して扶助する義務を負います。そのため、生活資金が足りない方が、収入が上回る他方に対して、生活資金の支払を求めることができます。

 これが、夫婦の間で生活費(婚姻費用といいます)の負担をどうするかという問題です。

 よくみられるのが、一方(通常夫)が自宅を出て、残された他方(妻)と未成年の子どもが生活費の支払を求めるもの(この場合は残された方は離婚を争うケースで、家を出た側から離婚を求めているというもの)・あるいは自宅を出た側が離婚とあわせて生活費の支払を求めるというパターンです。

 話し合いがつけば月々決まった生活費を支払ってもらえばいいのですが、相手方の収入を教えてもらっておらず、適正な金額を受け取っているのかわからない、あるいはお互いの収入はわかるが、出て行った方が悪いなどといって生活費の支払をしてくれない、という場合は、婚姻費用分担調停という調停の申立を行うことになります。

 具体的な生活費(婚姻費用)の金額については、通常「算定表」という税金や住居費、医療費などを法律や統計に基づいて標準的な割合で推計したものを使って割り出すのが通常です。
 未成年の子どもの年齢や数に応じた表となっています。

 最初に書いた考えによれば、生活費(婚姻費用)は、夫婦の一方が援助を必要とする状態になった、別居時から支払義務が生じることになりそうですが、実務上は支払義務を負うものが支払を求められても支払をしてくれないときに、請求をした以降の未払分の生活費が認められるのが一般です。

 ですから、別居後生活費の話し合いがつかないときは、早めに生活費(婚姻費用)を求める調停の申立を考えた方がよいでしょう。

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