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コラム
HACCP義務化に対してすべきこと
2023年5月25日
HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Points)は、食品安全管理のための国際的な基準です。HACCP義務化は「食品衛生法」の改正により、2020年6月から食品を取り扱う事業者全てに対してHACCPに沿った衛生管理の義務化が開始され、1年間の猶予期間ののち、2021年6月からHACCP導入及び運用の完全義務化となりました。
HACCPには主に大規模事業者向けの『HACCPに基づく衛生管理』と小規模事業者向けの『HACCPの考え方を取り入れた衛生管理』の2種類があり、原則的に食品を取り扱う事業者はどちらかのHACCPを行わないといけません。
HACCPの義務化に対して、以下の手順を検討してください。
- 知識の習得: HACCPについて詳しく学びましょう。HACCPの基本原則、要件、実施手順などを理解することが重要です。
- 食品安全チームの組織: HACCPを実施するための食品安全チームを組織しましょう。このチームは、異なる部門や専門分野のメンバーから構成されるべきです。チームメンバーは、HACCPに関するトレーニングを受けていることが望ましいです。
- 危害分析: 食品製造または調理プロセスにおける危害を特定し、危害分析を行いましょう。危害とは、物理的な危険(異物の混入など)、化学的な危険(有害物質の存在など)、および微生物学的な危険(細菌やウイルスなど)のことを指します。
- 重要管理点(CCP)の確立: 危害の制御に重要なポイントである重要管理点(CCP)を特定しましょう。CCPは、物理的、化学的、および微生物学的な危害を制御するための手順や基準です。
- CCPの監視と制御: CCPを監視し、制御するための手順を確立しましょう。これには、定期的な検査、温度計の使用、記録の保持などが含まれます。CCPが適切に管理されていることを確認するために、内部監査や第三者監査も実施することが重要です。
- 記録の保持: HACCPの実施に関連する記録を適切に保持しましょう。これには、危害分析の結果、CCPのモニタリング結果、内部監査結果などが含まれます。これらの記録は、将来の監査や法的な要件のために重要です。
- 従業員のトレーニング: HACCPの実施に関するトレーニングを従業員に提供しましょう。従業員は、自分の作業がHACCP要件に準拠していることを理解し、適切な食品安全の実践を行う必要があります。
弊社では、ISO9001の仕組みも取り入れてHACCPの運用を高める指導を行っています。特に「内部監査」は、PDCAサイクルを回すための重要な仕組みとして取り入れており、維持、改善活動に大きく寄与するものです。
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