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コラム

仕事力を高めるための問題解決の考え方と取り組み方(7)

2023年1月12日

テーマ:社員研修

コラムカテゴリ:ビジネス

7)問題の取り組みに優先順位をつける
 仕事を行うときの心構えの要点は三つあります。その仕事がどういう意味を持つのか、① 全体を見渡すこと。次に、他の仕事との関係において②優先順位付けをすること。そして、その仕事に関して③どのようなリスクが存在するかを予測すること、です。

 この三つの心構えは三位一体として考える必要があり、すべての仕事に共通することですが、問題解決には他の人間関係のスキルや、属している業務分野の専門的なスキルも必要です。仕事力を構成するスキルなどについて図4に示します。

仕事力の構造
図4 仕事力の構造

 問題が発生した場合の取り組み方としては、速やかに行動を起こして対策を講じることが原則ですが、現実的には問題への対応だけが仕事ではなく、予定された進行中の業務や、既存の他の問題もあります。問題解決の仕事には計画された業務と違って、通常以上の力が必要になります。問題解決力は、制約された条件(品質、期限、費用など)の中で、限られた資源(人、モノ、金、情報など)を効果的に駆使し、問題を解決する仕事力とも言えます。

 問題が発生した場合、取り組み方のプロセスを経ずに性急な対策に走ると、部分的には妥当でも全体的には妥当でないことも起こります。問題解決の取り組み方のプロセスは次の通りです。
 ① 仕事全体との関係を見渡し、②問題の大きさを把握し、③対策の緊急性や、④他の業務業績に与える影響、⑤解決の難易度、を見極めます。
 次に、⑥解決のための対策案を創出し、⑦解決策による新たなリスクや、⑧解決結果の評価者の価値観などを考え、問題案件を取り巻く環境を総合的に評価し、優先順位を付けて取り組むことが大切です。仕事の優先順位付けは問題解決の仕事だけではなく、あらゆる仕事にも通じます(図5)。
問題の優先順位付けの考え方の例1
問題の優先順位付けの考え方の例2
図5 問題の優先順位付けの考え方の例

この記事を書いたプロ

下裏祐司

事業と社員の成長を導く企業活性化コンサルティングのプロ

下裏祐司(株式会社飛泉)

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