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コラム

能力を認めたそのときに新しい人生が始まる

2022年11月11日

テーマ:気づきの窓

コラムカテゴリ:ビジネス

 今回は、スティーブランド・モーリスの話を紹介いたします。

 モーリスは、6人兄弟の3人目として1950年アメリカのミシガン州で生まれます。モーリスが小学生の時のことです。理科の授業時、実験用のねずみが逃げ出してしまったのです。生徒皆で大騒ぎして探し回りましたが、ねずみは見つかりません。

 そこで授業を担当していた女性教師が全員を席に着かせ、自信たっぷりにこう言います。

「これだけ探して発見できないなら、あとはモーリス君にお願いしましょう」

 途端に、ちょっと待って、何であいつが、という声があちこちから起こりました。教室はざわめき、一人が「モーリス君には無理です」と手を上げて言いました。実はモーリスは、6週間の早産で生まれ、保育器内での過量酸素が原因で生まれてすぐに目が不自由になっていました。教師は答えました。

 「なるほど、確かに彼は目が不自由です。だからモーリス君には無理だと皆は思うかもしれません。でも先生は知っています。モーリス君は、神様から素晴らしい能力をもらっています。それは聴力です。モーリス君の聴力は神の力。それを活かせば必ずマウスは見つかります。さあモーリス君、お願いできますか」

 そしてモーリスは期待に応えて探し出しました。そして日記にこう書き残しました。

 「あの日、あのとき、ぼくは生まれ変わった。先生は僕の耳を神様がくれた耳と言って褒めてくれた。僕はそれまで目が不自由なことを心の中で重荷に感じていた。でも先生が褒めてくれたことで僕には大きな自信がついた」

 このマウス事件から十数年。神の耳を活かして音楽の道に進んだスティーブランド・モーリスは、シンガーソングライターとして鮮烈なデビューを果たします。スティービー・ワンダーという名前で。

 自分の中の可能性を探してみましょう。そして、信じてみましょう。自分の存在を認めるということがとても大事です。それが能力を発揮するための大前提です。
 これが人に向けた時も同じことが起こります。その人を信じ、可能性を見つけ、発揮する手伝いをすることに使命があります。
能力

この記事を書いたプロ

下裏祐司

事業と社員の成長を導く企業活性化コンサルティングのプロ

下裏祐司(株式会社飛泉)

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