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コラム

経験知

2022年10月28日

テーマ:社員研修

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 人材育成 研修企業研修

 今日は、「レンガ積み」という話をさせていただきます。
 三人のレンガ積み職人がレンガを積んでいました。それを見ていたある人が一人の職人に質問をしました。「何をしているのですか。」その職人は答えました。「レンガを積んでいるのです。」二人目の職人にも同じ質問をしました。その職人は答えました。「壁をつくっているのです。」三人目の職人にも同じ質問をしました。その職人は答えました。「城をつくっているのです。」
 この話は大変有名な話ですが、この話からどんな気づきがあるでしょうか。一人目の職人は「ただレンガを積んでいる」、二人目の職人は「壁をつくるという目標がある」、三人目の職人は「城をつくるという夢(目的)がある」ということが言えます。
 このレンガを積むという同じ仕事をしているのにもかかわらず、三人の職人の視点には大きな違いがあります。下を向いて仕事を行うのか、あるいは前を向いて仕事を行うのか。同じ時間の中でどう生きるかは、時間の使い方から知恵の差につながってきます。正に「モノは金で買えるが、時は金で買うことができない」というわけです。

 この三人のレンガ職人から学ぶべきは、「経験知」です。一人目のレンガを積むという経験、二人目の壁をつくるという経験、そして三人目の城をつくるという経験には、天と地ほどの差が生まれてきます。それは、「経験知」という知恵の広がりの差です。
 夢や目的は、この「経験知」の広がりを大きく左右します。何事にも前向きに考え、取り組むことにより、この「経験知」はより広く、またより深いものになります。

 「企業は人なり」といわれますが、今この厳しい時代に、企業も個人も勝ち残るためには、いかにしてこの「経験知」を整理し、活かすことができるかにかかっています。「経験知」の整理をし、常に活用できるようにする機会を設けたいとは思いませんか?
 とかく言われるがままに仕事をしていくと、時間はむなしく進んでいきます。しかし少し目線を上げてみると、自分がどのような役割を会社から、または周りから求められているのか察することができると思います。実際に経営者の目線でみると、会社には様々な人財が必要になってきます。ちょうど野球でホームランバッターのみ9人揃えても強いチームは出来ないように、サッカーで11人のエースストライカーを揃えても勝てるチームは出来ないようにです。
 とは言え、自分の望まれている役割りと現在の自分とのギャップに、時には悩むことがあるかもしれません。その要因は、一つは自分のキャリアというものに受け身(受動的)であることですし、一つは自分の今を客観視して何が可能なのかを分析できていない、つまり見通しが立っていないことにあると思います。

 当社の研修では、その一つの答えであるキャリアデザインについて考えていただくため、代表的な情報分析手法であるSWOT分析を個人に適用する手法を用いて、自分のやりたいことに対して何が足りないのか、どのようなことにトライしていけばいいのかというような方針や、もっと言うと将来設計が明確になるようにしています。

 自らの人生設計をするために、把握しなければならない以下の要素があります。

・Must(しなければならないこと)外部のニーズ
・Can(できること)経験知
・Will(やりたいこと)今後のキャリア

 会社を対象にしたSWOT分析により、外部のニーズを把握し、次に自分のこれまでの経験知を洗い出していきます。そのために使用するのが、自己の棚卸シートです。

自己の棚卸シート
 これまでの人生の中で、やりがい・喜びを感じたことを明確にしていきます。やりがい・喜びは、欲求の充足に関わる重要な要素です。自己成長をしていくために欠かせないものです。このようなやりがい・喜びから得られたスキルが自己の強みとして形作られていきます。
 同じ経験であるように見えても、それをどのように経験知として、整理されたかによってその人の人生は全く違ったものになるでしょう。まさにレンガ積み職人と同じことが言えるのです。
 人生を豊かにするお手伝いをしております。もし、この【自己の棚卸】研修にご興味がある方は、気軽にご連絡ください。

この記事を書いたプロ

下裏祐司

事業と社員の成長を導く企業活性化コンサルティングのプロ

下裏祐司(株式会社飛泉)

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