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羽田博人

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羽田博人(はだひろひと)

羽田建設株式会社

コラム

今の建築基準で家を建てたら、台風で屋根が飛びますよ。

安心と信頼のクリアな家づくり情報

2018年10月15日 / 2018年10月16日更新

台風被害

From 羽田 博人

先日の台風21号は、何十年ぶりかの大型台風の上陸で、日本中大きな被害がでました。
弊社でも、台風21号が通過した後、多くのお客様から台風修理のご依頼をいただきました。

弊社が建てた住宅への被害の連絡は有りませんでしたが、カーポートの破損や、物置の破損等の連絡がありました。
台風により東京海上の保険請求も、愛知・三重・岐阜の東海3県だけで、1万件以上あるそうです。

今回は、明るいうちに台風が通過した為、学校が休みだった息子と一緒にリアルに台風の恐怖を感じていました。

今回の台風21号ですが、関西空港の橋桁にタンカーが衝突したり、建物の屋根が飛ばされたり、トラックが横転したり、建設現場のクレーンが折れるなど各地に大きな被害が出ています。

そこで、家づくりの専門家として、今回の台風の情報が今後の家づくり活かせないかと考えて色々と調べてみました。



最大瞬間風速58.1メートル



日本気象協会の2018年台風21号のまとめサイトから抜粋すると、大阪府田尻町(関西国際空港)では、最大瞬間風速が58.1メートル(午後1時38分)を観測(2009年以降の観測で1位の記録)をしたそうです。

また、和歌山県和歌山市では57.4メートル(午後1時19分)を観測し、1961年9月16日の第2室戸台風の時の値である56.7メートルを超えて、史上1位の記録を更新していたそうです。

大阪市でも47.4メートル(午後2時3分)を観測して、45メートル以上を観測するのは半世紀ぶりだそうです。

夕方以降は北陸でも暴風が吹き荒れ、福井県敦賀市で47.9メートル(午後3時)、石川県金沢市で44.3メートル(午後5時57分)を観測し、観測史上1位となりました。

東京都内でも八王子市で31.5メートル(午後4時24分)、都心で26.8メートル(午後7時5分)を観測するなど風が強まりました。

改めて調べてみると、台風の怖さを存分に思い知らされた結果になりました。
そこで今回は、今後の家づくりに活かして欲しい情報として、台風について重要なポイントをお伝えします。



消費者が知らない、台風で屋根が飛ばない家づくりとは



その重要なポイントとは、地震の耐震設計とは別に、台風用の耐風設計が有るという事です。

台風用の台風設計となる基準の呼び名を「耐風等級」と言います。

耐風等級は1~2で表示され、もともとは夏から秋にかけて毎年日本に来襲する台風に対して強い建物を建築するのが目的でできた基準で、「強風」に対する住宅の強さを表す性能です。

耐風等級1の基準は、建築基準法で定められた性能で、東京郊外の住宅地を想定した場合、高さ10mの位置で平均風速が約35m/s、瞬間最大風速が約50m/sの風に相当する風に耐えれば良いとなっています。

耐風等級2の基準は、耐風等級1の1.2倍の力に対して、倒壊や崩壊しない基準となっています。
東京郊外の住宅地を想定した場合、高さ10mの位置で平均風速が約42m/s、瞬間最大風速が約60m/sの風に相当します。

今回の台風21号の風速に照らし合わせて耐風等級の基準で比較してみると、建築基準法の基準である耐風等級1がとても低く感じます。



建築基準法の耐風等級1で、今後も家づくりをしますか?



近年、地球温暖化の影響で台風が大型化し、日本での発生が増えている竜巻に対しての備えを考えると、建築基準法の基準である耐風等級1で安心できるかはと言えば、疑問が残ります。

耐風等級は耐震等級と比較して、あまり注目されない性能ですが、最近の気象変動を考えると、これから家を建てる方にはもっと注目して欲しい住宅性能です。

また、耐震、耐風強度は、間取りや開口部の取り方によっては、大きく低下してしまうこともあり、住宅のデザイン性だけを重視して、設計段階での強度計算(検証)をすっとばしてしまうことは 非常に危険であるということも、知っておいて欲しい事実です。


追伸
羽田建設では、全棟長期優良住宅「耐風等級2」の認定を取得して、住宅を建てていますので、ご安心していただいています。

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