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神田紀久男

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神田紀久男(かんだきくお) / 終活カウンセラー

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コラム

1日葬って、何だろう?

2022年6月5日

テーマ:葬儀

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓エンディングノート葬儀マナー


最近、耳にするようになったお葬式のスタイル「1日葬」。
言葉のイメージからすると、「1日だけで済ますお葬式」という感じなんでしょう。
ネットで「1日葬」と検索すると、約26百万件という検索数がヒットします。想像よりも多い検索数で、世間では認知されているとのことなのだと感じます。
そこで、1日葬はどんな風に定義されているかを調べてみました。
一つ目、一日葬とは、お通夜を行わない、告別式と火葬のみの葬儀のことです。
二つ目、一日葬とは、通夜式を行わず葬儀・告別式の一日に重点を置いた葬送の形です。
大体、この二つに大別されています。検索結果を見ていくと、どちらかというと2つ目の方に定義づけされているサイトの方が多いように感じます。
いずれにせよ、主なる目的は、「ご遺族・参列者となる高齢者の時間的負担軽減」等を目的として、通夜式を省くとされているようです。そうすることで、費用軽減されるということのようです。
もっともらしい目的なのですが、少し考えると、ちょっと変だと思います。
そもそも、ヒトが亡くなってから、24時間を経過しないと火葬出来ないというルールがあります。特段の事情(コロナ感染で死亡等)が例外扱いとはなるけど、原則24時間後がルールです。
このルールからすると、一晩はどこかで遺体を安置することが必要なわけです。お通夜を行わないという時間はないわけではない。その上、昨今の葬儀事情からすると、亡くなったご遺体は、葬儀社の運営する葬儀会館・斎場で安置することは、主流となり、「自宅に帰る」比率は低下していることからして、葬儀会館・斎場で安置をすれば、費用は掛かるでしょうから、費用軽減にはならないと考えます。
また、一晩をどこかで過ごすけど、参列者は、呼ばないとすれば、家族葬という選択肢があるわけで、家族葬と1日葬では、費用はそれほど変わらないように思います。
また、お通夜・お葬式(葬儀+告別式)にはそれぞれの儀式として意味があり、ヒトが亡くなった時の一連の儀礼なのだと思います。その一つの儀式を省略して、儀礼として成立するのだろうかという疑問は沸きます。ただ、これからは、法律で決まったものではないので、あくまでもひとそれぞれの価値観や道徳観・宗教観と言ったものだと思います。どんな風に考えてやっても構わないものなのでしょう。また、宗教者の方々からすると、亡くなった後に、どのように儀礼をすすめていくかのかは、宗教によって考え方も違うものだと思います。その宗教から教義からくる、「儀礼・儀式とはこうあるべきだ」という認識があるのであれば、「お通夜を行わない」ということに、違和感を感じる宗教者も多いのではないかと感じます。ネット検索した中にも、「1日葬は、寺院とのトラブル注意」と書かれているサイトもありました。
 私見ながら、宗教者の方は、ヒトが亡くなってから、枕協・お通夜・葬送儀礼・納骨・法要と言ったことが一つの繋がりとして、儀礼だと考えているように思います。逆に、我々の一般人は、それぞれの儀式は、一つ一つ細切れに完成するものだと考えているのではないかと思います。この宗教者と一般人のギャップは、意外と大きいかもしれません。それがトラブルの原因のように思います。
ヒトが亡くなると、火葬するまでには最低限、亡くなった当日から翌日は時間が必要なのですから、その時間をどのように過ごすかを考えておくことが必要なのだと思います。また、葬儀について如何に価値を見出すかが必要なのではないでしょうか。費用だけに囚われず、何をしたいのかを問われているように思います。
費用のことだけを心配ならば、何もしないのが一番です。遺体処置して終了。一番安く終わります。しかし、遺体処理だけでも、残された家族の心の中の悲しみや家族を亡くした喪失感をどのように癒していくのかが出来るのだろうか。それが一番の問題のように感じます。

この記事を書いたプロ

神田紀久男

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