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コラム
配偶者と子どもに先立たれ、おひとりさまになった高齢者
2022年4月25日
『私の死後の面倒をみてもらえますか?』と80代の女性から相談を受けました。
「私は、独り身。 子どもは、若い時に亡くなり、その後は、夫と二人で暮らしていました。数年前に、その夫も先立って逝きました。 その後、自分の終活が気がかりとなっていました。 こんな話は、あまり考えたくないのですが、不安が大きくなってきたので、相談に来ました。」と話をされました。
「行政・民間どちらでも構わないのですが、死んだ後の面倒を見てくれるところを探しています。」とのこと。
私から、いくつか質問をさせてもらい、「兄弟姉妹はいるけれど、高齢。甥姪もいるけれど、疎遠。今は、大きな病気もしていない。」ことがわかりました。「死後の事は、血族で、法律に決まっている相続することができる人に、お任せすることは出来ませんか?」と尋ねると、「私は、既に高齢だし、一度途切れた関係をもう一度作り直す気力はない」というようなことをお話され、「出来れば、お金で解決する方が、私としてはスッキリする。」とのことでした。
「ところで、ご自分で、あと何年ぐらい生きると思いますか?」と尋ねると、「後10年ぐらい。」と答えがあり、重ねて、「それでは、10年後に亡くなった時に、お金を貯えは、無くかもしれないという不安はありますか?」と尋ねると、「それはない。死後にもお金は残るだろうと思います。」ということでした。
その後、死後事務委任契約で、出来ることを説明し、遺言書をつくることを推奨し、亡くなる前には、病気になる可能性も高いので、成年後見制度を利用することをお話させてもらいました。
その上で、死後事務委任契約を行ってくれる事業者・団体・士業の方を探すことをお薦めしました。
行政については、全国的に見れば、死後事務委任契約などのサポートを行っているところは、ごくわずか。福祉行政においては、生活保護受給者・障害のある方の生活支援の一環として、死後事務を行うケースはあるだろうけど、普通に生活されている高齢者の死後事務までは行っていないのが一般的です。将来的には、死後事務委任を行う自治体も増えていくだろうと思うけど、現状は、民間に頼むことが一般的であろうとアドバイス。
委任先については、話をして、一番フィーリングの合うところに、頼むのが一番良いと思います。私のその中の一つとして、検討してもらうことをしました。
「一度、今日のお話を持って帰ってご自身でよく考えてみてください。疑問や質問がありましたら、遠慮なくご連絡ください。」と申し添えて、相談終了しました。
帰り際に、「こんなことを考えるのは嫌だったけど、相談して何となくスッキリした気分です。よく考えてから連絡差し上げます。」と言ってもらえました。
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