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神田紀久男

終活や死後事務委任契約に関わるコーディネートのプロ

神田紀久男(かんだきくお) / 終活カウンセラー

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コラム

「私の死後を誰に頼むのが一番良いのでしょうか?」

2021年2月19日

テーマ:終活 

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 遺品整理財産分与エンディングノート


2日前に相談を受けた83歳の女性の相談事です。
1年前に、夫を亡くし、子どもがいない。今は一人暮らしをしている女性です。
女性には、弟さんがいるけれど、持病がある。弟さんの子(甥・姪)もいるけれど、自分が結婚後の弟との付き合いも、密ではなくなっているので、甥・姪のこともよく知らない。どちらかと言えば、亡くなった夫の兄弟姉妹の方と仲良くしている。
姻族ではあるけれど、夫の姉の甥・姪の方をよく知っている。
そんな中で、弟さんに、自分の死後について相談したところ、「姉さん、自分はあまり頼りにしないほうが良いよ。病気があるから、自分の方が先に亡くなる可能性が高い」と言われ、困ったことになり、自分で色々相続のことを勉強したそうです。
法定相続を行うのであれば、子がいない場合は、相続は、順番で親にいき、次に兄弟姉妹になることが決まっています。そして兄弟姉妹が死亡しているのであれば、代襲相続として、その子供(つまりは甥・姪)が行うことになることがわかりました。
こんな中で、相談した弟さんの子に、死後を託すのが一番良いとは、頭では理解しているけど、「よく知らない甥・姪には、頼みにくい」という気持ちが強くてどうすればいいのか悩んでいる様子でした。
「自分としては、夫の姉の子の方が頼みやすいし、義姉は今でも自分のことを心配してくれて、話し相手になってくれているから、義姉も子どもには、子に対して頼んでくれると思うので・・・」
こんな気持ちを最後の方では、お話されていました。
遺言を作成することを、アドバイスを送りました。まずは、義姉とその子と一緒に話をしてみる。死後を託されても大丈夫・死後だめでなく、病気やケガになった時もお世話もしてもらえることが、確認出来たら、遺言を作って、自分の死後の希望を書留、その為に自分の財産を使って、残った財産を受け取ってもらったらよいと思うことをお伝えしました。そして、遺言を作ったら、弟さんとその子にも伝えておいた方が良いと思いますと伝えました。何故ならば、良く知らないとは言え、相手も相談者のことを心配してくれているかもしれない。だから、自分の想い通りにしたいから心配しないでね。という気持ちを伝えてあげることは大切だとお話をしました。
ついでに、現在、一軒家にお住まいなので、甥・姪にあまり世話をかけるのが忍びないと感じるのであれば、ご自宅を売却して、施設に移り住むことも検討されてみてはどうですかともアドバイスを送りました。
自宅で暮らしているよりも施設にいる方が、「いざ」という時に助けてくれる人がいることは、相談者も安心でしょうし、お世話を託される方も安心だと思います。
また、相続が開始されても、不動産の処分にはある程度時間がかかるし、手間も必要なので、予め現金化しておけば相続の時間や手間は省けることを話しました。
女性は、「遺言を作るようにします」とスッキリした表情を浮かべてくれました。
明るい笑顔を、「有難う」と言ってくれたことが嬉しかったです。
明るい終活に向けて、遺言作成をしてもらえると私も嬉しいなと思います。

子がいなくて死後を心配されているけれど、親族・姻族が存在している人が、多くいると思います。親族・姻族だけれども、法定相続人ではない人に死後を託したい人には、遺言を作ることが一番良いのだと思います。
遺言を作って死後の希望などを伝えるようにするすれば、死後事務委任は大方片付くと思います。
死後事務委任は、親族・姻族以外の第三者に後を託す時に必要なものだと考えます。

この記事を書いたプロ

神田紀久男

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神田紀久男(株式会社 イフケア北九州)

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