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コラム

離婚準備 | 後悔しないためにやるべきこととは?【チェックリスト付】

2022年9月25日 公開 / 2022年11月21日更新

テーマ:離婚準備

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 離婚問題行政書士 相談

離婚準備は必要?
どんな準備をすればいいの?
離婚準備にかかる期間は?
離婚を切り出すタイミングは?

この記事ではこのような疑問、悩みにお応えします。

離婚の二文字が頭をよぎったとき、感情的に、衝動的に相手に離婚を切り出してしまいがちです。しかし、少し待ってください。準備不足のまま離婚を切り出すと、離婚したことに後悔したり、離婚で損したり、あるいは離婚後トラブルになるかもしれません。
この記事では、離婚で後悔しない、損をしない、離婚後トラブルにならないために、離婚を切り出す前にやるべき5つのことをご紹介していきます。今現在、少しでも離婚の二文字がある方はぜひ最後までお読みいただき、今後の参考にしていただければ幸いです。

離婚準備を進める前にやるべきこと

前述のとおり、相手に離婚を切り出す前にしっかりとした離婚準備が必要です。ただ、その離婚準備を進める前に、そもそも離婚という選択肢が適切なのか、このまま婚姻関係を継続することはできないのかをきちんと検討しておく必要があります。これが相手に離婚を切り出す前にやるべきことの1つ目です。
一度、離婚準備を進めたり、相手に離婚を切り出してしまうと後戻りすることが難しくなってしまいます。今の段階であれば、まだ婚姻関係を継続するという選択肢をとることも可能です。離婚か離婚しないかを見極めるには、離婚によってどのような影響があるのか、離婚後どのような生活を送ることになるのか、できる限り具体的にイメージしてみるとよいでしょう。

離婚準備でやるべきこと

離婚という選択肢が適切か否かなどを検討し、それでも離婚に踏み切る意思に変わりがない場合は離婚準備を進めていきましょう。離婚準備には大きくわけて「離婚理由に関する準備」、「お金に関する準備」、「子どもに関する準備」、「離婚後の生活に関する準備」、「離婚協議書の原案の準備」があります。以下、それぞれにわけて解説していきます。

離婚理由に関する準備

離婚理由に関する準備とは「離婚理由を明確にする」、「離婚理由に関する証拠を集める」ことです。

離婚理由を明確にする

離婚準備を進める上では、まずは、なぜ離婚したいのか、その離婚理由のせいでこれまでどのような被害・迷惑をこうむってきたか、辛い思いをしてきたのかを明確にしておきましょう。
協議離婚や調停離婚では明確な離婚理由がなくても離婚できますが、相手の同意は必要ですから、その同意を得るには相手を説得するだけのきちんとした離婚理由を考えておく必要があります。
また、離婚理由が曖昧のまま離婚すると、どうして離婚したのか自分自身でもわからなくなってしまい、離婚したことに後悔してしまう可能性もあります。自分自身の気持ちの区切りをつける意味でも離婚理由を明確にする必要があるといえます。

離婚理由に関する証拠を集める

離婚理由を明確にできたら、離婚理由を証明しうる証拠を集めておきましょう。離婚理由が性格の不一致であれば性格の不一致に関する証拠、セックスレスであればセックスレスの証拠を、不貞であれば不貞の証拠を集めておく必要があります。離婚理由が複数にわたる場合は離婚理由ごとの証拠を集めておく必要があります。
あらかじめ証拠を集めておけば、慰謝料に限らず、離婚全般の話し合いを有利に進めることができます。相手が離婚に合意せず、裁判で離婚を請求する場合は、離婚を求める側が裁判上の離婚理由があることを証拠によって証明する必要があります。

お金に関する準備

次に、お金に関する準備は、離婚にともない「入ってくるお金の準備」と「出ていくお金の準備」があります。入ってくるお金としては、養育費、財産分与、慰謝料などがあります。一方、出ていくお金としては、弁護士費用、探偵費用、公正証書作成費用、裁判費用があります。

養育費

養育費については1か月あたりの金額はもちろん、養育費を請求する始期・終期、毎月の支払期限、支払い方法を考えておく必要があります。そのほか、養育費には含まれない学資金・入学金、大学の授業料、不測の大病の治療費などを請求するのかどうかも考えておく必要があります。

財産分与

財産分与は婚姻後に夫婦で協力して築いた財産(共有財産)を夫婦で分け合うものです。財産分与について話し合うには、今現在どんな財産をもっているのか把握し、証拠資料を集めておく必要があります。一度、離婚や別居を切り出すと、財産を隠されるなどして把握が難しくなりますので、切り出す前に把握することが大切です。

慰謝料

慰謝料は配偶者の違法・有責な行為(不貞、DVなど)によって婚姻関係が破綻することになり、それによって精神的苦痛を受けた場合に請求できるものです。離婚するからといって必ず請求できるわけではありません。慰謝料請求を考えている場合は、配偶者の違法・有責な行為を証明する証拠を集めておく必要があります。

弁護士費用

離婚の話し合いは夫婦だけで行うことももちろん可能ですが、状況によっては、そもそも話し合いができない、話がうまくまとまらないという場合もあるでしょう。そうした場合は、弁護士に代理を依頼すると、弁護士がうまく話をまとめてくれます。もっとも、弁護士に依頼した場合は自費で弁護士費用を負担しなければなりません。

探偵費用

不貞を理由とする離婚や慰謝料請求を考えている場合は、あらかじめ不貞の証拠を集めておく必要があります。不貞の証拠はご自分で集めることも不可能ではありませんが、集める証拠によってはご自分で集めることのリスクや負担が伴います。そうしたリスクや負担を避けたい場合は探偵に依頼した方がよいです。ただ、依頼した場合は探偵費用を負担する必要があります。

公正証書作成費用

夫婦で合意した内容を公正証書に残したい場合は、公正証書の作成費用を負担する必要があります。作成に合意できる場合は、費用を夫婦の一方が負担するのか、折半するのかも取り決めておくとよいです。どれくらいの費用がかかるのかは、公正証書に盛り込む内容によって異なります。

調停、裁判費用

調停や裁判を起こす場合は、手数料(収入印紙代)と郵便切手代を負担する必要があります。裁判の場合はこのほか、証人の旅費、日当費、宿泊費、裁判記録の謄写費用などを負担しなければならない場合があります。弁護士費用とは別の費用ですから、弁護士に依頼した場合は、弁護士費用も別途負担する必要があります。

子どもに関する準備

子どもに関しては「親権」、「養育費」、「面会交流」、「子どもの姓・戸籍」、「転園・転校」、「各種手当、支援」の準備があります(養育費についてはすでに触れましたので割愛します)。

親権

親権で揉めそうな場合は、日記、母子手帳、保育園・幼稚園用の連絡帳、子どもと一緒に写った写真や動画など、監護実績を証明するものを集めておく必要があります。親権獲得においては母親が有利な立場であることが多いですから、父親が親権を望む場合はより積極的に監護実績を作り、離婚後も子どもが安心して生活していける環境を整えておく必要があります。

面会交流

面会交流とは、子どもと離れて暮らす親(非監護親)が、離婚後も子供と面会などを通じて交流を図ることです。非監護親に養育費を滞りなく払ってもらうには、定期的に面会交流を実施した方がよいでしょう。離婚後も相手と円滑なコミュニケーションがとれる場合は、ざっくりとした内容を決めておき、実施するとなったときに具体的な方法を決めるというやり方が一般的です。

子どもの姓・戸籍

親権を得た、離婚後、旧姓に戻ったからといって、子どもの姓があなたの姓に変わるわけではありません。また、夫が戸籍の筆頭者の場合、離婚後は妻が夫の戸籍から抜けることになりますが、子どもの戸籍は夫の戸籍に入ったままです。夫の戸籍から子どもの戸籍を外したい場合は、まずは家庭裁判所に申し立てを行って子どもの姓を変更する許可を得る必要があります。手続きなどを調べておく必要があります。

転園・転校

離婚後の住まいをどこにするかによって転園、転校を検討しなければいけません。もっとも、転園、転校によって、子どもはこれまで親しくしていた友達や先生、慣れ親しんだ環境と別れなければなりません。一方、転園、転校先では一から人間関係を築き、環境にも慣れていく必要があり、子どもにとっては大きな負担です。まずは、子どものことを第一に考え、子どもの意見にもよく耳を傾けながら転園、転校すべきかどうか慎重に判断する必要があります。

各種手当、支援

離婚により受けることができる各種手当や支援は、離婚後のあなたや子どもの生活をサポートしてくれるものです。離婚によりどのような手当や支援を受けることができるのか、どのような手続を踏めばよいのか確認しておきましょう。手当としては児童手当、児童扶養手当があります。支援については、離婚後のお住いによって異なります。自治体のホームページなどで確認しておきましょう。

離婚後の生活に関する準備

離婚後の生活については「離婚後の収入・支出の見込額の計算」、「就職・転職、資格取得」、「離婚後の住まい」、「離婚後の手続きの確認」に関する準備があります。

離婚後の収入・支出の見込額の計算

今現在、パートナーの収入に頼って生活している方は準備不足のまま離婚すると、離婚後一気に困窮する可能性があります。そこで、まずは、仮に今現在の状態で離婚した場合に、離婚後の収入・支出はどうなるか、家計収支表を使ってシュミレートしてみましょう。
仕事をしている方は手取額をベースとします。児童手当、児童扶養手当などの各種手当・支援金のおおよその金額をご自分で調べ収入に含めます。一方、養育費については、将来、未払いの可能性があるため貯蓄にまわるくらいの余裕があった方が安心です。

就職・転職、資格取得

上の計算で支出が収入を上回る状況であれば、支出を見直すか、支出を見直すと同時に収入を増やすことを検討する必要があります。具体的には、今現在職についていない方は、就職活動や職につくための資格を取得することなどが考えられます。一方、職についている方は、さらなるキャリアアップや転職することなどが考えられます。
病気や体調不良などを理由に、どうしても今すぐに収入を増やすことが難しい場合は、離婚を再検討する、離婚時期を遅らせる、実家に戻って家賃負担を抑えるなどのことを検討する必要があります。

離婚後の住まい

離婚後の住まいは、生活全般の基本です。離婚後の住まいをどこにするかによって、ご自分の仕事や子どもの保育園・幼稚園、学校のことなどを決めることができるでしょう。そのため、何よりも先行して離婚後の住まいをどうするかを決める必要があります。
子どもの負担ことを考えると今の環境を変えない、すなわち、今の家に住み続けた方がよいといえます。もっとも、家の名義や住宅ローンの関係で今の家に住み続けることができない場合は、今の家から出ていくことを検討しなければいけません。費用や手続きの面で負担が軽いのが実家ですが、実家に頼ることが難しい場合や民間・公営の賃貸も検討します。

離婚後の手続きの確認

離婚後に、どのような手続が必要となるかも確認しておきましょう。離婚を機に旧姓に戻る場合や住所を変更する場合は、身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)の氏名・住所の変更が必要になります。前述のとおり、子どもの姓・戸籍を変更する場合も手続きが必要です。
これらの手続きは離婚後に行えばよいことですが、離婚後にどんな手続きが必要なのかはじめて知るのと、離婚前からある程度知っておくのとでは、離婚後にかかる負担が大きく異なります。上記のほかにもどんな手続きが必要なのかあらかじめ把握しておきましょう。

離婚協議書の原案の作成

離婚するにあたって相手と離婚協議書を取り交わしたい場合は、あなたの方で離婚協議書の原案の作成にとりかかりましょう。離婚協議書には、これまでご紹介してきた「親権」、「養育費」、「面会交流」、「慰謝料」、「財産分与」などの項目を盛り込みます。この段階では、まずは、あなたの希望を盛り込んでおき、相手との話し合いで適宜修正しながら最終的な離婚協議書を作っていきます。

離婚準備チェックリスト

これまで解説してきた離婚準備のチェックリストはこちらです。今後の離婚準備にご活用ください。

チェック事項回答(YES/NO)
1離婚のメリット・デメリットを確認しましたか?(YES/NO)
2離婚後の生活を具体的にイメージできましたか?(YES/NO)
3離婚しても後悔はないですか?(YES/NO)
4離婚理由は明確ですか?(YES/NO)
5離婚理由に関する証拠は集めましたか?(YES/NO)
6養育費に関する考えはまとまりましたか?(YES/NO)
7財産分与に関する考えはまとまりましたか?(YES/NO)
8慰謝料に関する考えはまとまりましたか?(YES/NO)
9離婚手続きでかかる費用(概算)を計算しましたか?(YES/NO)
10親権に関する考えはまとまりましたか?(YES/NO)
11面会交流に関する考えはまとまりましたか?(YES/NO)
12子どもの姓・戸籍に関する考えはまとまりましたか?(YES/NO)
13子どもの転園・転校に関する考えはまとまりましたか?(YES/NO)
14離婚後、どのような手当、支援があるか確認しましたか?(YES/NO)
15離婚後の収入・収支を計算しましたか?(YES/NO)
16就職・転職、資格取得に関する考えはまとまりましたか?(YES/NO)
17離婚後の住まいに関する考えはまとまりましたか?(YES/NO)
18離婚後、どのような手続きが必要か確認しましたか?(YES/NO)
19離婚協議書の原案は作成しましたか?(希望する場合)(YES/NO)


離婚準備の期間はどれくらい必要?

離婚準備の期間は、お一人お一人の現在の状況や離婚後の生活状況によって異なりますので、一概に「これくらいの期間が必要」ということを申し上げることはできません。
引っ越しが必要な場合、就職・転職、資格取得が必要な場合、子どもの転園・転校が必要な場合、ある程度の貯金が必要な場合は数か月から数年、上記とは反対の場合でも数か月はかかると考えておいた方がよいでしょう。また、相手に離婚を切り出した後もめた場合は、それからさらに期間を要することも考えられます。
いずれにしても、準備不足のまま相手に離婚を切り出してしまうと離婚で後悔してしまうことにつながりかねません。離婚で後悔しないためには、離婚したいという気持ちをぐっと抑えて焦らず、じっくりと離婚準備を進めていくことが必要です。

離婚を切り出すタイミング

離婚を切り出すタイミングは、これまでご紹介してきた離婚準備をすべて整え、「これで離婚しても後悔しない」と、離婚後の生活の不安を払拭できた段階が基本です。子どもの転園・転校が必要な場合は、転園・転校できるタイミングに合わせて切り出すのも一つの方法です。
切り出し方は、同居している場合は、子どもがいないときに口頭で伝えるのが基本です。相手があなたの話に耳を傾けてくれる時間的、精神的な余裕のあるときに切り出すことが大切です。口頭以外では電話、メール、手紙なども考えられます。また、切り出す場所選びも大切です。口論となりそうな場合は、あらかじめ自宅以外の場所(カフェなど)を探しておきましょう。
なお、あなたがDVを受けている、子どもが虐待を受けているなどで、生命・身体への危険が大きい場合は離婚準備よりも身の安全を確保することを優先させてください。

まとめ

離婚で後悔しないためには、相手に離婚を切り出す前に、そもそも離婚があなたにとってベストな選択肢なのか慎重に判断した上で、必要な離婚準備を進めておくことが大切です。相手に離婚を切り出すのは、必要な離婚準備を終え、離婚後の生活の不安を払拭できた段階が基本です。
状況により離婚準備は長期間を要しますから、離婚に踏み切った段階で、まずはいつ離婚をするのかゴールを設定し、そこから逆算していつまでに何をやるべきなのか計画を立て、計画的に離婚準備を進めていきましょう。

この記事を書いたプロ

小吹淳

離婚協議書をはじめとする夫婦間契約書作成のプロ

小吹淳(こぶき行政書士事務所)

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