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村田稔

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村田稔(むらたみのる) / 職場の人間関係を円滑にするファシリテーター

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コラム

「逃げんなよ。 おっさん」と言ってしまった話。

2020年3月25日

テーマ:経営者の課題

コラムカテゴリ:ビジネス




仕入れ先との支払い条件をちゃんと守っていますか? 皆さんは守っていますよね。
「支払いをして欲しかったら、次の注文分を先に納入せえよ。」と言われて「何言うてんの?」と思ったことがあるのです。

 その時まるで、怖い世界の人なのかなと思って、うろたえてしまったのです。ぼくが営業マンだった頃のかなり昔の話です。

A県の個人経営の薬局店が直取引のお客さんだと気付いたのは、期限になっても入金がなかったからです。取引条件の設定書を見てみたら、「納入後14日以内に銀行振り込み」となっていました。また、帝国データバンクでその会社の企業概要データを見てみたら、ここ数年赤字経営が続いている、とのことでとても心配になりました。


半年に1回、40万円ほどの注文を下さるお客さんです。100社あるユーザーの1社で
注文頻度も少ないので、目立ちにくく、入金状況のチェックがしっかりできていなかったのです。これは、ぼく自身のせいです。いいわけです。忙しさにかまけて、入金管理が完全でなかったのです。

通常、リスクの高い直接取引を避け、代理店経由の取引が原則なのですが、なぜか、遠方の個人経営の会社と直で掛け売りで何年も前から商売をしていたのです。

ぼくはその経営者に電話をしました。
「入金が遅れているので速やかに払ってください。」と伝えたら、
「うちは次の発注分が納入されたら。前回調達分の支払い手続きを行う。それが、業界の常識なんだけど。聞いてなかったんですか?」
ぼくは「納入後14日後に銀行振り込み が条件です。」と返しました。
「それはおかしい。そんな約束はしていない。」
という反応でした。 

すみません。すぐに振り込みます。という答えが返ってくるかもと思ったのですが。その社長の高圧的な言い方に、ぼくは初めは弱気だったのですが、だんだん冷静になり、結局頭にきて切れそうになってしまいました。

「電話では埒が明かないので、明日、そちらへ行きます。会って話しましょう。」と大きめの声で、低音で、抑制を聞かせて伝えたところ、急に口調が丁寧になって、
「昼間のお客さんがいる時に来てもらっては困る。」というのです。
「なぜですか?」
「店の中で、大声で支払いせえ!と言われたら、信用を失ってしまうから。なので18時頃に。」
とのことでした。

ぼくは、このおっさんはとんでもない人だと思いました。客の信用を失うのは絶対に困るけど、調達先である、うちの信用を失っても全く構わないとはっきり言っています。こちらを馬鹿にしています。

この時、血管が切れそうになるくらい頭にきたのですが、何とか抑制できました。
それで
「じゃ、明日18時に行きます。逃げんなよ。おっさん」
と言ってしまいました。隅々までは抑制が効いていませんね。

そして、この会社との取引を停止することを決めました。
ですが、どんなことをしても、売掛金を100%回収すると心に決めました。

翌日、その経営者に面会しました。昨日の昼までは、この経営者はお客さんだったけど、今は違う。売ってはいけない人、お客さんにしてはいけない人だと1分で認識しました。

支払い条件に関するこの人の方針は、①仕入れたものが全部売れた、②次に新たに注文したものが到着した。③それから1か月後に最初の注文分の支払いをする。そしてそれは薬局業界の常識として普通のことである、というのです。

薬局業界の常識なんて関係ない。最初に取り決めた「到着後14日後に銀行振り込み」という支払いの条件を守ってもらう必要があるのに、今頃になって約束を守らない、・・・実は1年前から守っていなったのです・・・

 ぼくは言いました。
「まず、7日以内に、前回納入分の代金を振り込んでください。振り込まれたら、以降は取引を中止します。それ以降は注文をお受けしません。え、それでは困るですって。供給責任があるはずだって?それを言うなら、最初に取り決めた取引条件を守ってください。でも、そんな気全くないでしょう。だから、取引中止にするのです。」

「ふざけるな!次の分の資材が供給されなかったら商売が滞る。先に納入してくれ。」
「それはできません。どうしても供給してほしければ、前回分の支払いに加えて、次回分の代金も支払ってください。そう、前払いってことです。 前払いが嫌ならあきらめてください。うちは、注文をいただかなくてもいいんですよ。御社は前払いすれば資材が手に入る。嫌なら、手に入らない。それだけのことです。ただし、初めに言ったように、前回分は7日以内に支払ってください。 」
「・・・」

経営者は沈黙しています。
「じゃ、帰ります。支払いお願いしますね。」
と言って辞去しました。
 3週間後に振り込みがありました。そして、取引を停止しましたが、恨みを買わないように、同社が資材を調達できるように競合メーカーの連絡先を教えました。うちの競合品を作っている会社です。
競合品を調達出来たら、商売を続けられますから。

 この経営者の問題点は、仕入れ業者への対応をおろそかにしたことです。
若いころにぼくを諭してくれた社長さんの言葉・・・「社長さんに 究極の選択 質問です。 仕入先と販売先どちらを選びますか?」(2019年8月3日記事)https://mbp-japan.com/fukuoka/fukuokarecia/column/5031095/で書いています。・・・を思い出しました。
 『仕入れ業者への支払いは、取り決めた支払条件の期日に間に合うように行わなくてはならない。その積み重ねで信用される。』
そのことにこの薬局のおっさんは気付いていなかったのかもしれないですね。

 コロナウイルスのせいで資金繰りが厳しくなっているご時世でも、約束どおりの条件で支払うことは信用を盤石なものにするはずです。なので資金をしっかり調達しておくのがいいですね。 感染症の流行が終息して、景気が戻ってきたときに威力を発揮すると思います。

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