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村田稔

人間関係のギスギスをほぐし、職場環境を改善するプロ

村田稔(むらたみのる) / 職場の人間関係を円滑にするファシリテーター

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コラム

必至で頑張っている人を笑うことはできない

2019年12月2日

テーマ:1.リシエ式の考え方

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: マインドフルネス働き方改革確定拠出年金


ぼくは、最近、中学時代の同じクラスの男の子を思い出したのです。
お客さんを訪問した時、あるものを洗浄している人を見かけた時です。

ぼくは、ご担当者から待つように言われ、その間、
たまたまその洗浄作業の様子を観察していたのです。
慣れている様子で、てきぱきと手が動いていました。
ただその物体に取り付けられている様々な部品は、
一つ一つがすごく重そうでかなりの重労働のように見えました。

そこへひとりの中年の男性が現われ、
洗浄作業の人に何かを話し始めました。
よく聞こえないけれど怒っていて、
何かの現象について責任をとれというようなことを
言っているみたいで、去り際には大声になっていました。

作業していた人は、黙って聞いているようでしたが、
しばらく手を止めて、天を仰いでいます。
何かショックを受けたのだろうと思いました。

その様子を見た時、中学生の同級生のことを思い出しました。
クラス対抗の水泳大会が行われることになったのですが、
その大会で彼は、水泳が苦手なのに100Mのレースに
出ることになってしまったのです。

彼は、ぼくに対しては、いじめほどではないけれど、
時々悪さを仕掛けてくるので、
いつか懲らしめてやろうと思っていました。

だから、彼はたぶんそのレースで最下位になって
恥ずかしい思いをするだろう、ざまあみろと思っていました。
そういう結果を期待していました。

でも、一方で、誰がどのレースに出るかを決めるときに、
水泳の得意な奴が短い距離のレースを立候補して、
不得意な奴が長い距離やバタフライのような
難しい泳法のレースに出場することになってしまった
ことにいきどおりを感じていました。

ぼくは、泳げないわけではないので、
自分はどのレースに出てもいいと思ったのですが、
「水泳部のあいつが25Mで水泳苦手なこいつが100Mってそんなん、
かわいそうやんか?
清水、お前は水泳得意なんやから、代わってやりいな。」
とぼくは思い切って言ったのですが、

「でもな、あいつは25Mの立候補に手え 挙げへんかったんやで。
なんで今更変えなあかんねん。」
「村田、おまえが変わったたらええやろ。
なんや、ようせえへんのか?ほんなら黙っとけや。ぼけ。」
「そうや。もう決まってんからな。後になって、
ぐたぐた言うのは男らしないぞ。」

ぼくは気が弱いので、反論できなかったのです。 
それで結局そのままになったのだけれど、
当日になって200Mの子は休んでしまいました。
ぼくのクラスは200Mを棄権したのです。 

そして100Mのレースが始まりました。 
ぼくがちょっと嫌いなやつ、水泳が苦手な奴が出るレースです。
案の定、彼は最下位。いやもっとひどい。
他のみんなはゴールしているのに、彼はまだ50M地点。

泳ぐ姿は、かっこ悪くて、とてもクロールには見えない。
でも、あきらめずにゴールを目指しています。
もうほかの選手たちは水から上がっていて、
泳いでいるのは彼だけ。

あと40Mのあたりから、「がんばれ!もうちょっとや!」
という声が聞こえ、「あと25Mやがんばれ!」「もう少しや」
と生徒みんなが口々に応援し始めたのです。

そして、ぼくも大きな声で応援していました。
彼は、大声援の中、ゴールまで泳ぎ切ったのです。
拍手が鳴り響きました。

彼は、無表情で水から上がっていったのですが、
ぼくには、彼がものすごくかっこよくて、輝いて見えたのです。
それに引き換え、ぼくは弱虫で、情けない奴、
なんでこんなにダメな奴なんだろうと恥じ入ってしまいました。

彼があきらめずに泳ぎ切ったことが嬉しくて、
涙が出て、そして、自分のダメさ加減の悔しさでも涙が出て、
しばらく下を向いていました。

 出場レースを決めるときにぼくに反対したヤツらも応援していました。 
必死で目標に進もうと努力している人を
笑うことはできないのだと思いました。

努力している時の様子がかっこよくなくても、
努力の結果がどうであっても、
その人を笑うことは出来ない。

 勤務する会社の中で、お客さんの職場で、ふだんの生活の中で、
必死で作業をしている人を見かけると、100Mの子を思い出し、
その人がどんな思いでその作業をしているのかなと想像し、
うまくゆくといいな、頑張ってね、と心の中で言ってしまうことがあります。

この水泳が苦手な男の子が水泳のレースに出て100mを
泳ぎ切った時のことを思い出すと、ぼくは涙が出てくるのです。
なぜ涙するのか?その理由が最近やっとわかったのです。

そのことはまた今度書きます。

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