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補助金を貰うために必要な3つの能力

2022年5月29日 公開 / 2022年5月31日更新

テーマ:補助金・助成金

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 補助金 助成金経営戦略事業計画書

私の仕事の一部として中小企業事業者の補助金申請のサポートを行っています。
メインの分野は経済産業省・中小企業庁の補助事業です。開始して11年が経過しています。

これまで支援してきたもので特に多いのはものづくり補助金、次に小規模事業者持続化補助金ですが、ここ数年は事業再構築補助金の依頼が増えています。

ものづくり補助金だけでこれまで100件以上の申請書作成のお手伝いをしており、採択率は7割を超えており、一般的なものづくり補助金の採択率が4割程度といわれる中、高い採択率を誇っています。また近年話題の事業再構築補助金はいまのところ支援企業全社採択されています。

このような実績を有していますが、これまでに感じたことを書きたいと思います。

補助金を貰うまでの条件

補助金には様々な種類のものがあり、給付金のように申請要件に合うことを条件に申請すればすぐに貰えるものもあります。また厚労省が行っている助成金のように申請して要件を満たせば貰えるものもありますが、今回は、経済産業省・中小企業庁の補助金についての話をしたいと思います。


ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、事業再構築補助金、事業承継補助金など経済産業省・中小企業庁の補助金を貰うためには、

まず公募期間内に事業計画書を作成し、申請しなければなりません。
そして採択されることが第一の条件になります。
ここでは主に計画内容の審査がされます。


採択後に交付決定の手続きをし、交付決定を頂く必要があります。
ここで補助対象経費の確認がされますので、計画内容がよくて採択されても、万が一補助対象外の経費を申請していればここではねられるケースもあります。
公募要領を確認して申請すれば、滅多にないとは思いますが、実際に発生しています。ここが第二の条件です。



交付決定が降りれば、いよいよ事業の開始です。えっ?、事業って何するの?そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ここでいう事業というのは、採択を受けた事業計画書に沿って、補助対象経費にあげたものを発注し、購入し、支払うということです。そして、計画書通りになるのかならなかったのかのテストをし、検証するということです。

これが終われば、実績報告書と証拠書類(見積書、請求書、振込通知書等)を提出し、確定検査を受けます。これが第三の条件です。

確定検査に合格し、ようやく入金手続きに入るといった流れになります。

えっ?お金は先に貰えないの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。残念ながら、お金は原則先には貰えません。
但し、補助事業によっては概算請求が認められるケースがありますので、実際にはそれぞれの補助事業の公募要領にて確認する必要があります。
また交付決定の際に発行される交付決定通知書は担保の代わりになりますので、これを基に金融機関からの借入することは可能だと思います。






補助事業に必要な3つの能力


前述したように、補助事業でお金を貰うまでには3つの条件をクリアする必要があります。

私は長年、補助事業にかかわっている間に、そのために必要な能力も大きく3つあると感じるようになりました。

その3つとは・・・・・・、

現状分析能力

企画力

管理能力

です。



現状分析能力とは?


補助金はまず申請時に提出した事業計画書を審査されますが、その審査員は貴方の会社の現状は知りません。つまり、まずはそれをしっかり伝える力が必要です。
具体的には、自社の概要、自社を取り巻く市場環境の変化、お客様に評価されている点、現状の課題などをしっかりと言語化し、申請書に記載する必要があります。
SWOT分析などのツールを使うと良いでしょう。SWOT分析とは、SWOT分析は、自社の事業の状況等を、強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)の4つの項目で整理して、分析する方法です。

ここでは詳しくは延べませんが、知りたい方は、中小企業庁が運営しているミラサポPLUSというサイトに「マンガで分かる、SWOT分析」というページがありますので、それを参照にしてください。
マンガで分かる、SWOT分析


また実際には言語化が苦手な人もいらっしゃいます。言語化が苦手な人は、行動力も弱くなり、成果も出にくくなりますので気をつけてください。何故ならば。どんなに行動したくても言語化とイメージができなければ人は動けません。逆に、言語化とイメージの精度が上がれば、的確な行動につながり、成果も出やすくなります。これは補助金に限ったことではありません。ですので普段から、細かくメモを取るなどで言語化する訓練をしましょう。


企画力とは

ここでいう企画力とは、現状を踏まえてどうしたいのかという計画のことです。補助事業では一般的に、新規性、競争優位性、事業性
が問われます。

新規性とは、世界初とか、日本初とかという意味ではなく(それを求める補助金もありますが)、「地域初でもないが、それほど普及していないレベル」で問題はない補助事業がほとんどです。


競争優位性とは、現状分析から判断した強みが発揮できる事業かや、そのような人材、パートナー企業がいるのかなど、競合他社と比べての優位性が示されるかなどが問われます。


事業性とは、マーケット規模などを踏まえ、売上や利益など実現性が高い事業であるかということです。


この3つが揃って、初めて優れた企画力といえ、売上の根拠にもつながり、採択されやすい計画になります。


ヒアリングしていると、新規性は凄いけれど、競争優位性や事業性はさっぱりという事業者や、現状分析が十分でないために競争優位性が曖昧な事業者も意外に多い感じがしています。

このような方は、マーケティングをしっかりと習得することをお勧めします。ただ単にマーケティングといっても、かなり範囲が広く、何を学べばよいかわからないと思います。その結果、学んでも成果につながらないという方も少なくはないでしょう。

このような方は一度体系的に学ぶことをお勧めします。但し、体系的に学べるところは限られています。
おすすめはセミナーズ です。
私もその成果やわかりやすさ等の魅力に触れ、認定トレーナーの資格を有していますが、マーケティングを教える実績やノウハウは日本一といっても過言ではないでしょうか。


確かに、天性の直感で素晴らしい企画を作られる事業主の方も実際にはいらっしゃいます。
私はそのタイプではないので羨ましい限りです。
しかし、一方では過去からの経験や学びを基に新たな事業に挑戦される方も少なくありません。
そのような方は是非、私のようにマーケティングを体系的に学ぶことをお勧めします。


管理能力


採択までは、前述の2つの能力があれば問題はありません。しかし、補助金はそれだけでは貰えません。

証拠書類の管理や、報告書の作成などが必要になります。

企画力は高い方は、意外に管理が苦手という方も少なくありません。

これまでの私の経験からいえば、天性の直感で素晴らしい企画を作られる事業主の方は、経てして管理が苦手な方が多いということを実感しています。

しかしこれは無理ありません。企画力と管理能力は相反する能力ですので。

ですので、このような方は管理ができる方をサポートにつけることをお勧めします。

この記事を書いたプロ

髙柳和浩

個性を引き出し”運を味方につける”経営コンサルのプロ

髙柳和浩(笑顔商店株式会社)

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