マイベストプロ愛媛

コラム

発達障害の障害年金2級、3級、永久認定の支給要件まとめ

2021年8月5日 公開 / 2021年8月6日更新

コラムカテゴリ:お金・保険

コラムキーワード: 障害年金 申請障害年金 金額障害年金 条件


発達障害で障害年金を請求する際、1級、2級、3級と認定基準が設定されています。障害年金の請求は難しいと言われています。その理由とともに、1級、2級、3級など等級別の認定基準やポイントについて紹介します。

発達障害とは

発達障害は、生まれつき脳機能の発達に何らかの問題があることから、家庭や学校、社会生活において、対人関係や行動のコントロールに困難をきたす障害の総称です。政府広報オンラインでは「脳機能の発達が関係する障害」としていますが、発達障害が引き起こされる要因やメカニズムはまだはっきりとは分かっていません。

発達障害は主に「ASD」自閉症スペクトラム障害、「ADHD」注意欠如・多動性障害、「LD」学習障害に分類されます。

「ASD」自閉症スペクトラム障害に特徴的なのは、社会的なコミュニケーションや良好な人間関係の構築が困難ということです。相手の表情や目配せなど非言語的なサインを読み取るのが難しく、会話の中の冗談や比喩が理解できなかったり、また、自分に興味のあることを一方的に話し続けるなど、周りから「空気が読めない人」と評価されことがあります。その一方、特定の物事に強いこだわりがあります。

「ADHD」注意欠如・多動性障害には、集中力がない(不注意)、じっとしていられない(多動性)、思いつくとすぐ行動してしまう(衝動性)といった症状が見られます。その場に応じた言動のコントロールが困難で、集中力がなく、自己管理ができない人と評価されてしまいます。しかし、自分に興味がある事柄には時間を忘れて没頭するという面もあります。

「LD」学習障害の特徴は、全般的な知的発達に遅れはないものの、読む、書く、計算するなど特定の分野が極端に困難という点です。読む・書くについては問題はないのに計算ができないなど、ある特定の分野に偏りが見られます。

大人の発達障害の「生きづらさ」

こうした発達障害による困難は、子どもから大人になると、より鮮明に、また、より強く、発達障害を持った方にのしかかってきます。職場で、あの人は空気が読めない人と評価される、ミスや不注意の多さから信頼できない人と評価される、みんなが普通にやっている仕事ができないダメな人と評価される。これは自尊心を持った人間として耐え難いことであり、また、孤立を強いられる状況です。

発達障害という言葉はメディアにもたびたび取り上げられるようになり、一般に知られるようになってきました。しかし、発達障害の人がどれほど「生きづらさ」を感じているか、そうしたことへの理解は、まだ浸透しているとは言い難いのが現状です。

周囲の理解がないため、孤立し、そのために転職を繰り返す人も少なくありません。また、さまざまな場面で感じるストレスから引きこもり状態になったり、「うつ」などの精神疾患を併発するケースも多く見られます

発達障害と障害年金

発達障害の方にぜひ知っていただきたいのが障害年金です。年金というと「65歳からもらえるもので、老後の生活に必要なもの」と、老齢年金をイメージされる方が多いと思います。しかし、日本の公的年金制度には「障害年金」や「遺族年金」もあります。

障害年金は、病気やケガで障害の状態になり、生活に支障が出た場合に国から受け取ることができる年金です。老齢年金と違い、障害年金は若い世代にも支給されますし、障害者手帳を持っていなくても請求することができます。

障害年金という制度自体が知られていないこともあり、また、知っていたとしても、視覚、聴覚、手足などの外部障害や、心臓疾患、肝疾患、がんなどの内部障害に対する制度と思っている方が少なくありません。しかし、障害年金は、統合失調症、うつ病、知的障害などの精神障害も対象になっています。そして、発達障害も含まれています。

発達障害のために働くことが困難になり、普通の生活を維持することが難しいという場合、要件さえ満たせば障害年金を請求できます。発達障害の方にぜひ知っていただきたい制度です。

発達障害で障害年金を請求する難しさ

ただ、発達障害で障害年金を請求するには難しさもあります。障害年金の請求はすべて書面で行います。書類の数も多く、書類に不備があると認められませんし、審査員との面談もありません。

また、発達障害で障害年金を請求する際には、ドクターによる「診断書」や自分で症状を説明する「病歴・就労状況等申立書」が重要になります。発達障害によって日常生活にどのような困難があるか、どのような辛さがあるかをドクターに正確に伝えるのは難しいことです。

ドクターにそうしたことが十分に伝わらず、診断書に記載される内容が、実際の困難より軽いものになってしまうケースもあります。そして、そのために請求が認められないという例もなくはありません。

また、発達障害は生まれつき脳機能の発達に何らかの問題があることから起こる症状ですから、「病歴・就労状況等申立書」では、幼少の頃からの困難や辛い経験を書き出す必要があります。小学校、中学校、高校、そして、その後の社会生活での困難やトラブルを具体的に、また簡潔に書き、審査員に伝えることは難しいことです。

発達障害の方で、ご自分で障害年金を請求する方もいらっしゃいますが、必要書類をもれなく集めたり、経験してきた困難や辛さを書面で十分に伝えることができず、審査に通らないというケースも少なくありません

発達障害の方が障害年金を請求する際のサポート役を担うのが社会保険労務士ですが、ここでは、まず、障害年金の請求に関する「要件」や障害等級の「認定基準」など、障害年金に関する基本的な事柄を見ていくことにしましょう。

障害年金支給の3要件


障害年金には「障害年金の3要件」と呼ばれるものがあります。「①初診日要件」「②保険料納付要件」「③障害等級要件」の3つです。

①初診日要件の「初診日」とは

障害の原因となる病気やケガで初めて医師の診察を受けた日のことです。

例えば、気持ちの落ち込みが続き、A病院で初めて医師の診察を受け、その際「うつ」と診断されたとします。しかしその後、B病院で診察を受け、「発達障害」と診断されたとします。

発達障害で障害年金を請求する場合、A病院で初めて医師の診察を受けた日が「初診日」になります。そして、その日をA病院に残されたカルテなどで特定することが重要になります。初診日が特定できないと障害年金の受給が難しくなります

また、公的年金制度には、自営業者やフリーランスなどが加入する国民年金と、会社員などが加入する厚生年金があります。そして、国民年金から「障害基礎年金」、厚生年金から「障害厚生年金」が支給される仕組みになっています。そのため、「初診日」が次のいずれかの期間にある必要があります。

・国民年金または厚生年金に加入している期間(被保険者期間)
・20歳前または60歳以上65歳未満で国内に居住している期間


②保険料納付要件とは

初診日における保険料の納付状況についての要件です。つまり、保険料をどう支払っていたかということです。次の2つのいずれかを満たしている必要があります。

・20歳~初診日の前々月までのうち、3分の2以上の期間、保険料を納付または免除されていること
・初診日の月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

なお、初診日が18歳など、初診日が20歳未満の方は保険料納付要件は問われません

③障害等級要件とは

1級~3級の障害等級に該当しているかどうかということです。初診日に厚生年金に加入していた人は1級~3級、国民年金に加入していた人は1級~2級に該当していれば障害年金の請求を行うことができます

発達障害の障害等級と認定基準


発達障害の障害等級は、1級~3級までは次のようになっています。
参考:日本年金機構:平成29年障害認定基準

【1級】
発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの。

【2級】
発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が乏しく、かつ、不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの。

【3級】
発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が不十分で、かつ、社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受けるもの

もう少し具体的に見てみましょう。
1級については、「日常生活への適応が困難で常時援助を必要とする」とあります。これは、例えば常にベッドの上、あるいはベッド周辺に生活が制限されている状態をイメージすると分かりやすいでしょう。ただし、あくまでもイメージ上の話です。

2級には、「日常生活への適応にあたって援助が必要」とあります。つまり、通常の日常生活においてさえ援助が必要ということです。上の例で言えば、家の中でベッドのある部屋以外にも行くことができる程度というイメージです。

3級には、「労働が著しい制限を受ける」とあります。例えばフルタイムで働くことが困難であるとか、通常の社員、従業員であれば無理なく行える仕事をすることが困難な状態、働くことが著しく困難という状態です。

注意していただきたいのは、1級~3級とも「社会性やコミュニケーション能力」という文言があるということです。「社会性やコミュニケーション能力」の欠如、乏しさ、不十分さは発達障害の症状の特徴の一つです

等級判断の目安について 1「日常生活能力の判定」

次に、どのようにして1級、2級、3級の判断をするのか、等級判断の目安を見てみましょう。

障害年金を請求する際には、ドクターによる診断書が重要になります。そして、診断書には、7項目からなる「日常生活能力の判定」と、5段階評価の「日常生活の能力の程度」という項目があります。この「日常生活能力の判定」の評価と「日常生活の能力の程度」5段階の組み合わせが等級判断の目安になります。

「日常生活能力の判定」の7項目は次のようになっています。

(1)適切な食事
配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることがほぼできるなど。

(2)身辺の清潔保持
洗面、洗髪、入浴等の身体の衛生保持や着替え等ができる。また、自室の清掃や片付けができるなど。

(3)金銭管理と買い物
金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。また、一人で買い物が可能であり、計画的な買い物がほぼできるなど。

(4)通院と服薬(要・不要)
規則的に通院や服薬を行い、病状等を主治医に伝えることができるなど。

(5)他人との意思伝達及び対人関係
他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動が行えるなど。

(6)身辺の安全保持及び危機対応
事故等の危険から身を守る能力がある、通常と異なる事態となった時に他人に援助を求めるなどを含めて、適正に対応することができるなど。

(7)社会性
銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が一人で可能。また、社会生活に必要な手続きが行えるなど。


そして、この7つの項目について、それぞれ次の評価を行います。
・できる
・自発的にできるが時には助言や指導を必要とする
・自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる
・助言や指導をしてもできない、若しくは行わない


評価は、程度の軽い方から1~4の数値に置き換えるかたちで行います。
つまり、「(1)適切な食事」について言えば、適切な食事ができるならば「1」、自発的にできるが、時には助言や指導を必要とするであれば「2」ということです。そして、自発的かつ適正に行うことはできないが、助言や指導があればできるが「3」、助言や指導をしてもできない、若しくは行わないであれば「4」になります。

項目ごとに評価を行い、その後、7項目の評価の平均を出します。そして、その平均と「日常生活能力の程度」の5段階を組み合わせて判断の目安とします

なお、「(1)適切な食事」は、自炊できるかどうかということではなく、外食であっても栄養のバランスなどを考えながら食事することができているかどうか、同じものばかりを食べ続けたりしていないかどうかということです。

また、家族と同居している場合は「一人で暮らしているとした場合はどうか」という観点から判定をするようになっています。

等級判断の目安について 2「日常生活の能力の程度」

次に、「日常生活の能力の程度」の5段階についてです。厚生労働省が出している「等級判定ガイドラインに」にある診断書の記載例を見ると、次のようになっています。

(1)精神障害(病的体験・残遺症状・認知障害・性格変化等)を認めるが、社会生活は普通にできる。

(2)精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には、援助が必要である(例えば、日常的な家事をこなすことはできるが、状況や手順が変化したりすると困難を生じることがある。社会行動や自発的な行動が適切にできないこともある。金銭管理はおおむねできる場合など)。

(3)精神障害を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要である(例えば、習慣化した外出はできるが、家事をこなすために助言や指導を必要とする。社会的な対人交流は乏しく、自発的な行動に困難がある。金銭管理が困難な場合など)。

(4)精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である(例えば、著しく適正を欠く行動が見受けられる。自発的な発言が少ない、あっても発言内容が不適切であったり不明瞭であったりする。金銭管理ができない場合など)。

(5)精神障害を認め、身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である(例えば、家庭内生活においても、食事や身のまわりのことを自発的にすることができない。また、在宅の場合に通院等の外出には、付き添いが必要な場合など)。


この5段階の評価と障害等級の関係をおおまかに言えば、次のようになるでしょう。

(1)の場合は、障害等級の1級~3級には入らない可能性があります。「社会生活は普通にできる」状態とあるからです。

(2)の場合は、3級に該当する可能性が出てきます。

(3)の場合は、3級もしくは2級の可能性が出てきます。

(4)の場合は、2級の可能性が高くなります。「日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要」とあるからです。

(5)の場合は1級の可能性が出てきます。「身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要」とあるからです。

仮に「日常生活能力の判定」と「日常生活の能力の程度」を組み合わせた場合を例としてあげると、

・「日常生活能力の判定」の平均が3.5以上で「日常生活の能力の程度」が5段階の5であれば障害等級1級。

・「日常生活能力の判定」の平均が3.0以上3.5未満で、「日常生活の能力の程度」が5段階の4であれば障害等級2級。

上記のようになります。ただし、これはあくまでも「仮に」ということです。

なお、認定の際の注意点として「発達障害については、たとえ知能指数が高くても社会行動やコミュニケーション能力の障害により対人関係や意思疎通を円滑に行うことができないために日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定を行う」とされています

障害認定等級目安のまとめ

日常生活能力の判定評価方法
適切な食事1~4段階の評価
身辺の清潔保持1~4段階の評価
金銭管理と買い物1~4段階の評価
通院と服薬1~4段階の評価
対人関係1~4段階の評価
安全保持と危機対応1~4段階の評価
社会性1~4段階の評価
→平均値を算出

この平均値をベースに5段階の生活能力判定を行い、等級が決まります。

日常生活能力の判定援助があっても生活不可多くの援助が必要援助が必要時に援助が必要普通生活可
3.5以上1級1級・2級
3.0以上3.5未満1級・2級2級2級
2.5以上3.0未満2級2級・3級
2.0以上2.5未満2級2級・3級3級・非該当
1.5以上2.0未満3級3級・非該当
1.5未満非該当非該当

3級の支給要件《社会行動に問題、労働の制限》

障害等級の3級は、「発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が不十分で、かつ、社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受けるもの」でした。

3級の支給要件としては、まず、先にお話しした「障害年金の3要件」を満たしていること、なかでも初診日に厚生年金に加入していることがポイントになります。国民年金の場合は1級~2級となっているからです。

また、さきに等級判断の目安をご紹介した際、「日常生活の能力の程度」が5段階の「(2)精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には、援助が必要である」の場合、3級に該当する可能性が出てきます、とお話ししました。

しかし、そのためには発達障害が日常生活や労働にどれほど支障や制限をきたしているかを明確にする必要があります。

「日常生活の能力の程度」5段階の(2)の記載例には、「(状況や手順が変化したりすると困難を生じることがある)」とありました。これは発達障害に特徴的な症状の一つです。状況や手順の変化によって、どのような困難があったかをドクターに具体的に話し、理解してもらう必要があります。それが診断書の記載に反映されるからです。

2級の支給要件《不適応な行動、生活援助の必要性》

障害等級の2級は、「発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が乏しく、かつ、不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの」でした。

支給要件としては、3級と同じく「障害年金の3要件」を満たしていることはもちろんですが、2級以上は、初診日に厚生年金ではなく国民年金に加入していた人も要件を満たすことになります。

発達障害で障害年金を請求し、2級に認定された事例を紹介しましょう。

【発達障害37歳の男性会社員の事例】
この男性は高校卒業後すぐに就職しましたが、これまで10社以上、職場を変わってきました。原因はいつも人間関係です。思ったことをつい言ってしまい相手を怒らせたり、不注意からミスを繰り返し、職場にいづらくなるのです。新しい職場でも同じことが繰り返されてきました。そして、精神科を受診すると発達障害と診断されました。

この事例では、「日常生活能力の判定」の数値も「日常生活の能力の程度」5段階の評価も高かったと思われます。また、発達障害によって、どのような困難や支障が生じてきたかを記載する「病歴・就労状況等申立書」も具体的で、明瞭であったこともうかがえます。いずれも認定を得るためには大切なポイントの一つです。

1級の支給要件《著しく不適応な行動、常時援助の必要性》

障害等級の1級は、「発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの」でした。

発達障害で障害等級1級と認定されるのは難しいとされますが、1級認定の報告もあります。その一つに、幼少時に発達障害と診断され、20歳を過ぎた現在、外出時にちょっとしたことでもパニックを起こすため、外出の際は両親のうちどちらかが常に付き添う必要がある若い女性のケースがあります。

さきに「日常生活の能力の程度」で、「(5)精神障害を認め、身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である」について、1級の可能性が出てきます、とお話ししました。

診断書の記載例には「(例えば、家庭内生活においても、食事や身のまわりのことを自発的にすることができない。また、在宅の場合に通院等の外出には、付き添いが必要な場合など)」とありますが、ご本人の状態と共に、こうした点もドクターとご両親との間で話し合われ、診断書の記載に反映されたと考えられます。

障害年金等級の変動と永久認定について

ところで、障害年金は1度、等級が決まれば、その後もその等級のまま変わらないと思っている方も少なくないようです。しかし、そうではありません。

障害等級の認定には「永久認定」と「有期認定」があります。

永久認定とは、その障害の状態が永久的に変わることがないと認定されたものです。そのため永久認定の場合は、1度認定された等級のままの障害年金を一生受給できます。例えば、事故のために足を切断した人が障害年金を請求したという場合、失った足が戻るということはありません。こうした体の外部障害は、永久認定となることが多いと言えます。

体の内部障害や精神障害の場合は、障害の状態が改善したり重くなったりすることがあります。そのため「有期認定」となることが多いと言えます。有期認定の場合は、通常1~5年の範囲で「障害状態確認届(診断書)」の提出を求められます。いわゆる「更新」です。

障害状態確認届(診断書)は、日本年金機構から、誕生月の3カ月前の月末に送付されます。障害状態確認届(診断書)が届いたら、診断書欄をドクターに記載してもらい、日本年金機構に提出期限(誕生月の末日)までに到着するよう提出します。障害状態確認届(診断書)の提出が遅れたり、記載内容に不備があると年金の支払いが一時止まることがありますので注意しましょう。

なお、発達障害で永久認定を受けるのは難しいとされていますが、「発達障害では永久認定とはならない」という法令はなく、障害等級はあくまでも一人ひとりの障害の程度、日常生活での困難の度合いなどを判断して認定するものです

まとめ


障害年金は、視覚、聴覚、手足などの外部障害や、心臓疾患、肝疾患、がんなどの内部障害だけではなく、発達障害の方も請求する権利があります。

発達障害が引き起こされる要因やメカニズムは、まだ医学的に十分に分かっていませんが、発達障害による日常生活の困難や辛さ、そこからくる生活上の支障や制限は現実的なものです。発達障害が認知されるようになると共に、発達障害で障害年金を請求する方が増えています。

ただ、障害年金をもらうためには、「①初診日要件」「②保険料納付要件」「③障害等級要件」の3つを満たさなければなりません。

いずれも重要ですが、「①初診日要件」は、「初診日」を特定するのが難しいケースも多く、注意が必要です。また、「③障害等級要件」は、1級~3級の障害等級に該当していることですが、初診日が厚生年金であれば1級~3級、国民年金であれば1級~2級となっています。

障害等級の認定については、ドクターが作成する診断書が重要ですが、等級判断は診断書にある「日常生活能力の判定」と「日常生活の能力の程度」と組み合わせが目安になります。また、ドクターの診断書だけではなく、自分で記載する「病歴・就労状況等申立書」も障害等級の認定に重要になります。

障害年金は、発達障害と診断されたなら自動に支給されるというものではありません。自ら請求して、はじめて支給されるものです。しかし、請求には必要書類も多く、また、初診日の特定やドクターとの意思疎通など容易ではないこともたくさんあります。そのサポート役として社会保険労務士がいます。発達障害で障害年金を請求する際は、社会保険労務士に相談することをおすすめします。

この記事を書いたプロ

山本葉子

障害年金のプロ

山本葉子(山本葉子 社会保険労務士事務所)

Share

山本葉子プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
089-941-8005

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

山本葉子

山本葉子 社会保険労務士事務所

担当山本葉子(やまもとようこ)

地図・アクセス

山本葉子プロのコンテンツ