再生の兆し　／　建設業の再建　／　社長の決意　／　経営コンサルタント

昨日はクライアントさんと食事。
これも現場では大切な仕事の一つ。
酒の力を借りて本音の部分を語っていただく。

社長の本当の姿が見えてくる。
それを知ることが経営コンサルタントとして大切な仕事。

電卓叩いて机上の空論を並べている方にはわからない。
社長の性格や会社の強さや弱さが明確にわかっていく。
間違いのない戦略を立てることができる。

大手の経営コンサルタント会社のように・・・
顧客対応マニュアルなどない。
指導要領マニュアルなどない。

100社100通り。
社長が100人いたら、100の方向性がある。
それが中小企業である。

これが現場での再生実務である。

半年前に倒産を覚悟した会社である。
今は年度末である。
日曜日くらいにしか時間がとれない状況である。

社長が。。。
「忙しくて忙しくて、どうにもなりませんわ。」
そう笑顔で・・・
「カネがない、資金繰りができない、仕事がない。」
「その辛さからしたら、忙しいのは何ともないことですわ。」

社長が会社の再建に自信を持ちつつある。
きっとうまくいくであろう。

現場でのアドバイスは具体的に・・・
何をいつまでにするのか？
その場面で何を話するのか？

それができれば・・・
必ず結果はついてくる。

建設会社や建設業関連の再生は難しいと言われる。
私はそんなことはないと思っている。

現場に行く。
現場で問題点を見つけて、現場で解決をしていく。

10のアドバイスのうち、7～8も聞いて実行をしていただければ、
ほぼ企業再生の答えは出てくる。
聞いて動いてもらった会社で失敗をしたことはない。

この会社の将来が楽しみである。
来年の決算は30％か50％は増えるであろう。
次の年は今年の倍くらいまでになるであろう。

社長は答えが解らなくて立ち止まる。
アドバイスをした答えを信じて前に進めたら企業は再生できる。

ただうまくいかないのは・・・
自分の地位や名誉が邪魔をして、綺麗事の言い訳を並べて行動しない会社である。
やらない人や動かない人の現状が変わる筈がない。

痛くない外科手術をしてください。
そんな会社の再生はないと思っている。
現場に行かれる再生実務家の方々は同じことを思うのではないだろうか？

現場に行かない、行ったことのない、研究者のような経営コンサルタントは・・・
痛くない手術ができるし、痛くない手術があると思っているかもしれないが。。。

この社長さんも・・・
この人の話を聞いてみよう、信じてみよう、言われたとおりにやってみよう・・・
会社が倒産するかもしれないと思った時に、自分に答えがないのなら、最後に言われたとおりにやってみよう。

それでダメなら・・・
潔くあきらめよう、そう思ったらしいのである。

社長さんに・・・
3年後に銀行さんが、お金を是非に借りてください、そう言われるようになりましょうね・・・
そんな将来の夢を語って、お酒は次々と空になっていく。

泥臭い手法の経営コンサルタントである。
これが私流の再生手法である。

再生企業に行って。。。
決算書を眺めて電卓を叩いて、○○比率が、○○係数が、それを計算しても仕方がない。
必要なことではあるが、血液検査の結果と同じで、血圧が高いとか血糖値が高いという程度のものである。
それで問題が解決をするわけではない。

暗闇の中で明かりがなくても・・・
引っぱる人の手を信じてついてきていただけたら、向こうに明かりが見えてくる。
初めに見える明かりは遠くても、進めばだんだんと明かりは近づいてくる。

現場に行くということは・・・
会社の社長や経営陣の手を引くことである。
それを信じて、その後ろを社員さんがついてくる。

そんなイメージではないであろうか？

私は私流の再生手法である。
間違っているかもしれないが、これが私の流儀である。