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北川実

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コラム

理科実験 韓国船はなぜ沈んだか~その1~

理科関連

2014年6月25日 / 2017年12月27日更新

若い子供達が大勢乗った船が沈没するという本当に痛ましい事故が起こった。
この事故の真相を知れば知るほど、あまりにも科学的に「無謀」と思われることの連鎖が原因であるとわかってくる。では、ということで、最近ポラリスは特別授業「韓国船はなぜ沈んだか」というのをやりましたのでアップします。
たくさんの方々が亡くなったこの事故を授業の題材にするのは不謹慎、という意見もあるだろうけど、私は逆だと思う。こうした事故の原因を理解する、ということは、子供たちに万一の危機に際しての回避の可能性を与えることになる。また、深い科学的理解を通じて、こうした悲惨な事故を起こさない社会を作る力強い社会人にきっとなってくれる、と思うからだ。そしてそれらのことこそが、亡くなった方々への最大の供養だと僕は信じている。
今回の事故は船長が我先に逃げ出したことや、船員たちの不適切なアナウンス等、人災と言われてもしかたながない。しかし、今回は純粋に科学的側面にスポットライトを当てて実験授業をしていきます。

さて、船にとって大事なことはなんだと思う?それは波や風などで傾いてもすぐに元の状態に戻れることだ。この元に戻ろうとする力を「復元力(ふくげんりょく)」というよ。傾いて、万一船に水が入ってしまうと、浮力が無くなってすぐに沈没ということになりかねないからね。では、ここでおきあがりこぼしを使った実験を見てみよう。これは僕がガムテープの芯とか、磁石を使って作ったものだ。 物体の重さの中心を「重心(じゅうしん)」というけど、実験を見ての通り、「重心が低いほど、復元力が強くおきあがりこぼしは安定し、重心が高いほど復元力が低下し、おきあがりこぼしは不安定になる。」ことわかるだろう。そして、このおきあがりこぼしは海上に浮いている船とまったく原理は同じなんだ。つまり船の安定にも「低い重心」が求められるんだ。



まず船の構造を見てみよう。おおざっぱだけど、こんな感じになっているよ。最下層にはバラスト水という水が大量に入っている。この水がおきあがりこぼしの「重り」と同じ役目をはたしている。その上が荷室で、積荷が入るところだ。

船の構造


では事故までどのような経緯をたどったか説明をして行こう。実はこの韓国船セウォル号、20年ほど前には日本で就航していた船だったんだ。それが、韓国に中古船として売られて改造された。この時、客室が増設されて、重心が50センチ以上上がってしまった事がわかっている。復元力は大幅に低下してしまったんだ。

事故の経緯①

そして、事故の時、このセウォル号は積荷を規定の3.6倍も積んでいた。これは明らかに違法なのだけど、いかんせん、このままでは積荷の重さだけで沈んでしまうので彼らは何をしたと思う?なんとバラスト水をほとんど抜いてしまったんだ。積荷の重さの変化をバラスト水で調節することはよくあることだ。だが、ほとんど抜いてしまうとどうなるのか。もう、重心は思いっきりあがり、復元力がとんでもなく低下してしまうのはわかるだろう。

事故の経緯②

そして、通常、燃料タンクは荷室の下、バラスト水の中にある。船は港を出て12時間たっており、燃料は相当に消費していたはずだ。するとますます船の重心は上がってしまい、復元力は極限まで低下していたと思う。事故直前には、船はうどうにもならないくらい不安定になっていったんだね。

事故の経緯③
                                        続く

                             柏の理数系なら天文台までついている学習塾ポラリス

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