子育て持論。その3。「 」をすると・・癇癪につながる??

矢田美麗

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テーマ:その他コラム

千葉県、市川市、船橋市の【My Piano room】ピアノ・音楽教室、矢田美麗です(^^)
今日は以下について投稿してみたいと思います。




プロンプト(ヘルプ)を出し続けると・・・



親は子ども「危険を回避」して様々な「プロンプト(ヘルプ)」を出しながら子育てをして行きます。
前回の記事にも書きましたが、「子どもが別の子のおもちゃを勝手に取ろうとしている」ことに瞬間、もし親が気がついて、そこを回避してしまったら、
子どもは「おもちゃの貸し借りを覚える機会を失ってしまう」可能性があるというお話をしました。

この、「回避」すること(プロンプト)を、もし抜かずにいたら?
どうなるでしょう。


例えば、
家で積み木で遊んでいたとしましょう。
一生懸命、高くなるまで積み上げて行きます。倒れそうになってしまったその瞬間!倒れないように親が瞬時に手を出して、倒れずに済みました!
子どもは安心するでしょう。




あるいは、
靴を履こうとして、玄関で子どもが自分で「つま先に足を入れた」としましょう。
手を使ったりしないと子どもは「自分で履くことが出来ない」と思います。

そこで、子どもが履けない〜!とぐずり始める前に、もしも親御さんがさっと靴を履かせてあげました。

子どもはグズることなく靴を履けるでしょう。

これらの瞬間は、ほんの一瞬だと思います。

とっさの判断で、親御さんがヘルプを出してあげてるのですね。
その時その場に親御さんがいるから、回避出来るのです。
これが、「指示待ち」を引き起こしてしまう可能性があるのです。


これが「指示待ち」状態になる


親御さんがそばにいるから、子どもは失敗する場面になっても、失敗を経験せずに済んでいます。
失敗しそうになったら子どもは親がすぐ助けに来てくれます。
そうなると子どもは「親が来てくれるまで」待つようになるでしょう。
失敗しそうになる活動や、自分一人でやらなければならない活動では、自分一人ではやりたくないと思うようになるかも知れません。

子どもは親が「来てくれる」「教えてくれる」「助けてくれる」のをひたすら待ち続けるようになってしまいます。
それは、やがて将来社会に出て、親が会社の上司に変わっても同じになってしまう可能性があります。

癇癪はこういうところから引き起こされる?



では先ほどの場面でもし、親御さんがその瞬間、そこにいなかったら・・・??どうなるでしょう。

子どもは積み木を倒します。
【倒れたーーー!】と癇癪を起こします。

そしてその後どうするかも、子どもに大きく影響を与えます。
もし、子どもが癇癪を起こして、子どもの癇癪を止めたいあまりに、親御さんが【倒れた積み木を元に戻してあげた】としたら?

子どもの癇癪は、もしかしたらすぐにおさまるでしょう。
しかし、次に同じようなことがあった時。
もしその時に親御さんがその瞬間、そこにいなかったら・・・??

積み木は多分、倒れます。
いつもなら、お母さんが来て「危険を回避してくれた」のに、今日はいません。
するとどうなるでしょう??
当然、「なんで来てくれなかったの!!!」と癇癪になりますね。

そしてお母さんがいつもなら「元に戻してくれた」わけですから、
子どもは自分で「もう一度やってみよう」というモチベーションになるでしょうか??


靴の例も同じです。
子どもはうまく靴が履けません。
履けないー!とぐずる前に、ぐずって欲しくないので親御さんが履かせてあげたとしましょう。
子どもの「ぐずり」はその場ですぐにおさまるかもしれません。
しかし、次に同じような時に親御さんがその瞬間、そこにいなかったらどうなるでしょう。
いつもは履かせてもらえる人がそばにいないのですから、当然癇癪になります。

子どもの癇癪は、こんなところからも引き起こされている可能性があるのです。


子どもは「親が来てなんとかしてくれる」と思っているので、「自分で積み木をもう一度積んでみよう」とか、「自分で靴を履いてみよう」という、【自らの力を使おうとしなくなる】のです。


そうなると、だんだん「ぐずるタイミング」や「癇癪を起こすタイミング」も早くなってきたり、ぐずる回数も癇癪の回数も当然、多くなりますね。

子どもに教えてあげるべきこと



失敗やお友達とのやり取りは、親や周りの支援者が子どもに「教えてあげなければいけないこと」です。
積み木を倒す経験も必要。それを自分の力でもう一度やり直してみる力も必要。
お友達とおもちゃを貸し借りすることを教えてあげることも必要。
靴を自分で履けるようになる経験も必要。でも、どれも最初は誰かに教えてもらわなければ出来ないことです。
親御さんはきちんと【教えてあげましょう】
危険を回避するのではなく、経験をさせてあげなければいけません。
怪我をしそうなほど危険なことをやらせるわけではありません。失敗は成功のもと。
お母さんはぜひ、自信を持って、子どもにたくさんいろいろなことを教えてあげてほしいと思います。


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矢田美麗(ピアノ講師)

【MIREI PIANO ROOM】

神経発達症(発達障害)の基礎理解や支援者に求められる知識を学び、発達特性のある子も通えるピアノ教室を運営。独自の指導案を伝える講師養成講座の主宰、音楽療法、演奏家など、音楽を舞台に幅広く活動中

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