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小川哲也

借地権・底地の問題や投資物件の評価に強い不動産鑑定士

小川哲也(おがわてつや)

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コラム

柏市等の郊外におけるシェアオフィス・コワーキングスペースの可能性

不動産全般

2018年6月14日 / 2018年6月18日更新

一般企業でも働く場所は柔軟になっている


最近はITを活用し、会社員の方も働く場所を自由に選択できるようになってきました。まだまだ浸透するには時間がかかるかもしれませんが、ここ最近、浸透度が急速に進みつつあるように思います。
いわゆる働き方改革では、働く時間についての議論が中心になっているようですが、働く場所をもっと柔軟にできれば、同じ勤務時間でも身体に与えるストレスは全然違ってくると思いますし、それこそ、一日4~5時間働ける人達をもっと取り込めるように思います。人口減少が進む中で、ビジネス人口をいかに減らさないかと考えれば、必然的に在宅勤務やシェアオフィス・コワーキングスペースの利用が進むものと理解できます。

私は不動産鑑定の仕事をしていながら、最近のこのような動きに少々追いついていない気がしました。
きっかけは、妻の会社でも在宅勤務やシェアオフィスの利用を検討し、三井不動産のあるシェアオフィスを見学に行ったと聞いたからです。
妻の会社はグローバルな企業ではありますが、ゴリゴリに先端的な外資とかIT企業ではない普通のメーカーなので、いわゆる一般的な企業でもこのような検討をしているのかと思ったことと、例えば東急電鉄は既に「New Work」というシェアオフィスを3直営店とカラオケ店のパセラリゾーツ等と提携した約80弱の店舗を首都圏に展開し、既にこれだけの店舗展開で事業が成立していることを今さらながら感じたからです。
また、私の前職の会社に訪問した時に、シェアオフィス・コワーキングスペースが大部分を占めるビルを評価した鑑定士の話を聞いて、ちょっと刺激を受けたことも要因になっています。




元々、私も独立する際に、柏の葉キャンパス駅近くのコワーキングスペースの利用も考えました。ただ、どうしても我々の仕事は守秘義務に基づく資料の保存が伴いますので諦めた次第ですが、もう少し業務が拡大すれば、駅に近い場所で追加的にコワーキングスペースの利用も考えられると感じています。また、単に作業を行うだけでなく、その場所に集まる方々と交流を深めることもできる点が魅力の一つです。


シェアオフィス・コワーキングスペースとは


順番が逆になりましたが、シェアオフィス・コワーキングスペースとは何かを簡単に記載します。
両者とも基本的に自社だけではない複数の利用者がフリーアドレス形式で使用するものです。安価で利用でき仕事場として高い機能を持ちます。
また、シェアオフィスとコワーキングスペースの違いは、シェアオフィスは作業の場というイメージですが、コワーキングスペースは利用者同士が交流を図りコミュニティーを形成することでビジネスの後押しをする面も持っているというイメージだと思います。
使い方は各社色々で、一時利用が可能なものから、登録した企業が月会費と利用分を支払うタイプまで様々なようです。
ややアバウトに言えば、大中企業はシェアオフィス、中小個人会社はコワーキングスペースの利用が向いているかと思いますが、ニューヨークに本社があるWeWorkという会社が2018年に日本にも上陸し、シェアオフィスやコワーキングスペースの意味合いももしかすると変化してくるかもしれません。

不動産オーナーにとっては朗報?


私は千葉県柏市を中心に不動産鑑定の仕事をしていますが、柏駅前の商業地は確かに熟成し、特に1階路面店舗の賃料は都内並みに高く需要も旺盛であると認識しています。
しかし、オフィスについてはやや低迷しているように感じます。オフィスビルはそもそも多くはないのですが、金融機関の統廃合や柏市所在の営業所の閉鎖等も見られ、ややオフィスの稼働率は下がっているのではないかと感じます。
そんな中で、このようなシェアオフィス・コワーキングスペースとしての需要が高まれば、特に柏市のような郊外に位置する駅前商業ビル等をお持ちのオーナーの方にとっては、稼働が上昇し不動産収益もより安定的になる可能性が高くなります。
反面、ノマドワーカー(自由な場所で仕事する人)にとっては、Wi-Fiや作業スペースは最低限必要ですし、シェアオフィス・コワーキングスペースが増えてくれば、自分のスタイルに合ったものを選択するため差別化が進み、要望に沿ったスペースにするためのコストが嵩む可能性も存在しています。
とはいえ、今までの種類の形態以外のテナントの需要が増えれば、稼働率に苦しむ不動産オーナーにとっては、この傾向は朗報かと思います。

柏市に所在するシェアオフィス・コワーキングスペース


柏市内のシェアオフィス・コワーキングスペースはどんなものがあるか、ちょっと調べてみると以下の店舗が見つかりました。もしかするとこれ以外にもあるかもしれません。


・ワークスタイリング柏
柏市柏1丁目(柏駅)
三井不動産が運営するシェアオフィス
駅前の好立地
ワークスタイリング柏

・シェアオフィス&コワーキングスペースNoblesse Obige
柏市東上町(柏駅)
東急電鉄が運営するNew Workの提携店
ドロップイン(一時利用も可能)
シェアオフィス&コワーキングスペースNoblesse Obi

・KOIL
柏市若柴(柏の葉キャンパス駅)
三井不動産が運営する。設備が豊富でインキュベーターがサポート可能。
KOIL

・東大柏ベンチャープラザ
柏市柏の葉(柏の葉キャンパス駅)
研究者、開発者向けでドロップインは不可。
東大柏ベンチャープラザ

・東葛テクノプラザ
柏市柏の葉(柏の葉キャンパス駅)
産学官連携、企業間連携事業者向け。融資等のサポートも有。
東葛テクノプラザ

・パレット柏コワーキングスペース
柏市柏1丁目(柏駅)
柏市役所が運営。一日利用も可能。
パレット柏コワーキングスペース

・ちょくちょく柏西口オフィス
柏市旭町(柏駅)
ザイマックスが運営。従量料金制で個室もあり。交流等はなし。
ちょくちょく柏西口オフィス

・キャロルガーデン柏
柏市柏3丁目(柏駅)
元々は飲食店を業態変更。カフェ使用も可能なコワーキングスペース。
キャロルガーデン柏

今のところ私が把握した柏市のシェアオフィス・コワーキングスペースは以上の通りです。
今後、企業の働き方が変化し、フリーランス、士業の方々の利用が進めば、より一層の事業参入が進む傾向があると思います。
また、飲食店が業態変更している店舗も見受けられ、このような動き進む可能性があります。さらに外資も参入してきており、現在は都内中心の店舗展開ですが、柏市に進出してくる可能性もあります。





仕事のスタイルがもっと変わる可能性も?


将来的に働き方改革と共に、柔軟な雇用体系、士業を含むフリーランスのコミュニティーの形成、地域おこしやインバウンドの動き、趣味的コミュニティーの増加やイベント等の共同開催、AI利用による仕事改革等々、様々なキーワードで仕事や作業のスタイルが変化し、不動産には必ずしも直接的に結びつかなくても、間接的には必ず影響が出てくることが予測されます。
まだまだ、分からないことが多いですが、地域再生等にも通じる可能性がありますし、注目に値する分野だと思います。
私が理事として所属している特定非営利活動法人日本バイヤーズ・エージェント協議会(JBA)
でも、今後このような動向を捉えて情報提供していく方針ですので、適時ご報告させて頂ければと思っております。

この記事を書いたプロ

小川哲也

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