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土田茂

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土田茂(つちだしげる) / ファイナンシャルプランナー

ライフ・デザイン・ラボ

コラム

住宅ローンに新しい選択肢ができるかも!?

2020年10月12日

テーマ:住宅購入

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: IFAファイナンシャルプランナー 相談

こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。

住宅持ち家率が全国的に見ても非常に高い秋田県。
当事務所への相談内容でも「住宅ローン」を考える上で「ライフプラン相談」というケースは多いのですが、そんな住宅購入に新たな選択肢ができるかも知れません。

日経新聞10/12 Web版 「住宅に残価設定ローン、返済負担を軽減 官民で開発」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64820120Z01C20A0EE8000/

以下引用
毎月の返済負担を軽くする新たな住宅ローンの開発に官民が乗り出す。国土交通省は住宅購入時の借入額と将来的な住宅価値の差額のみを返済する「残価設定型」のローンの普及に向け、2021年度にも民間の金融機関が参加するモデル事業を始める。
残価設定ローンは借入額と将来の住宅価値の差額のみを返す仕組みだ。将来の残価をあらかじめ設定し、住宅価格から差し引いた額を分割して返済する。ローンが満期を迎えた際は(1)残価で住宅を買い取る(2)再度ローンを組む(3)家を売却する――といった複数の選択肢がある。家は残価で買い取ってもらえるため、売却すればローンは完済となる。
引用終わり

自動車などではお馴染みの「残価設定型ローン」ですが、毎月のローン返済額を低く抑えられるメリットがある一方で、ローン終了時にどうするか選択を迫られるローン形態でもあります。

住宅にこういった残価設定型ローンが広まらない背景として記事では、新築でも20~25年で資産価値がゼロになる事を挙げており、仮に25年以上の返済期間でローンを組んだ場合は資産価値が土地位しかないものに残価設定をすることになるので、金融機関としては残価設定は難しいという事情があります。

とはいえ、今回のモデル事業では、将来的な住宅価値を評価する手法の研究費用や建物の質に応じた融資額の設定方法などを重視して助成するようです。

こういった残価設定評価が普及すると、期待できるのはリバースモーゲージ(持ち家を担保にお金を借りられ、亡くなったら持ち家で返済する仕組みで、老後資金の調達に活用できます)やシニアの住宅ローンにより一層選択肢が生まれそうです。

こういった新たな選択肢は非常に嬉しい事ではありますが、特に若い方が住宅を建てる時には安易に残価設定型にすると、後々困る事もあると思います。例えば、ローン期間が満了した場合に買い取る資金計画や、別に引っ越すにしても老後に住み替えるとすれば物件の問題も出てくるでしょう。また、再ローンを組めるかどうかもその時の状況によります。残価設定型の方が予算を大きく取れるとなると身の丈を超えた住宅購入に繋がる可能性もありますね。

何れにしても、しっかりライフプランを立て、方向性を定めた上で活用することが大切なのは言うまでもありません。

そうはいっても、こういった新たな選択肢ができることは大歓迎です。
これができるようになったら、上手に活用できるような手法を考え、残価設定型が合う方には選択肢としてお勧めしたいと思います。


今日もありがとうございました。

※自身に合った住宅予算やローンの組み方などが知りたいという方はこちらからお問合せ下さい。

この記事を書いたプロ

土田茂

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