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葉名尻英一

接客業や店舗経営に強い社会保険労務士

葉名尻英一(はなじりえいいち) / 社会保険労務士

スリープロス社会保険労務士事務所

コラム

年次有給休暇の5日間取得義務化

2019年10月25日 公開 / 2020年3月4日更新

テーマ:働き方改革

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 年次有給休暇 義務化

今年の4月から、働き方改革が本格的にスタートしましたが、経営者の方にとって一番関心が高いのが、「年次有給休暇の5日間取得義務化」ではないでしょうか。


具体的に説明しますと、法律では、「使用者は、(2019年4月1日以降に)新たに10日以上付与された年次有給休暇のうち、付与されてから1年以内に、労働者ごとに取得時季を指定して取得させねばならない」というふうにされています。


たまに勘違いをされている方がいて、今年の4月1日から有給休暇を5日間取らせないといけないと考えている人もちらほら見受けられますが、実際は4月1日以降に付与された有給休暇が対象です。もちろん、毎年4月に従業員に有給休暇を与えているという会社は対象になりますが、4月1日に入社→半年後の10月1日に有給休暇を付与するケースの方がより一般的ではないかと思われ、その場合は、10月1日から来年の9月30日までに、5日以上の有給休暇取得が義務となります。

つまり、今からがスタートということです。経営者の方々は、これからきっちりと各従業員の有給休暇の取得日数を把握しないといけません。そのためには、「年次有給休暇の管理台帳」を作成されることをお勧めします。


※年次有給休暇管理台帳ってどうすればいいのという方は、こちらのリンク(福井労働局)に見本がありますので、こちらをそのまま使うか参考にしてみてください。
https://jsite.mhlw.go.jp/fukui-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudoukijun_keiyaku/hourei_seido/_120913_00013.html


社長が、従業員に「〇月〇〇日に有給休暇をとるように」とするためには、あらかじめ従業員の意見を聴いた上でないといけません。また、就業規則にも記載が必要になります。
※記載の仕方など不明な点がございましたら、お問合せ下さい。



従業員自らが申請して取得した有給休暇の日数は5日に含まれるのか




法律の条文には「取得時季を指定して取得させなければならない」とあるので、従業員が自分で休みたいと申請したものに関しては5日に含まれないと思われがちですが、実際はその日数も5日にカウントされます。つまり、有給休暇を取得することが普通になっていて、必ず5日以上は自主的に休んでいるよという会社にとっては、今回の法改正は何ら問題がありません。






また、会社と従業員が合意して、計画有休を取得している場合は、その日数分もカウント出来ます。計画有休だけで5日取得していれば、それで5日間取得はクリア出来ます。

半日単位で年次有給休暇を取得している場合は、半日は0.5日とカウント出来ます。
なかなか1日まるごと休めないという方にはおすすめです。
ただし、時間単位で年次有給休暇を取得している場合は、5日にカウント出来ませんのでお気をつけ下さい。


なお、5日間取得が出来なかった場合は、罰則が科せられます。罰則は1人につき30万円になります。人数が多ければ、かなりの出費になったうえ、会社名も公表されます。
社長が、有給休暇を取るように口酸っぱく言っても従業員が取ってくれないという場合であっても罰則の対象となってしまいます。この機会に、社員の働き方を見直すことも必要です。

この記事を書いたプロ

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葉名尻英一(スリープロス社会保険労務士事務所)

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