その不動産売買、ちょっと待った！あなたは損をしていませんか？（2/3）

身に付けた知識を、困っている人を助けるために使いたい

　もともとは塾講師の仕事をしていたという鈴木さん。自分の家族が所有する不動産のトラブルに巻き込まれた経験から、「正しい知識を身に付けるため」に不動産業界に転身。不動産業界のことを知れば知るほど、「身に付けた知識を、困っている人を助けるために使いたい」という想いが強くなっていったそうです。「不動産会社とハウスメーカーの2社で、先ほどの例のBとCの両方の立場を経験させていただきました。前の職場では多くのことを学ばせてもらいましたが、『自分のやりたいこととは少し違うな』と感じて独立をしました」。不動産業界では一般的に、不動産会社の担当者は建築の知識が弱く、反対にハウスメーカーの担当者は不動産の知識が弱い傾向にあります。そんな中、鈴木さんはその両方の知識がある貴重な存在だといえます。実際に鈴木さんのところには、不動産会社やハウスメーカー、建売業者の担当者が、購入予定の土地や購入した土地に建物を建てる際に、どのような支障があるかといった相談や近隣住民とのトラブル、保証に関するトラブルなどについて、意見を聞きに来ることもあります。

　鈴木さんのこれまでの経験から“土地の価値に無頓着な方”は意外に多いそうです。中には、「相続で手に入れた土地なので、損をしなければいいから早く手放したい」という人もいるとか。鈴木さんはそういった人にも、本当にそれでいいのか、もう一度よく考えてほしいといいます。「想像してください。『50万円でもいいから売れればいい』と思っていた土地に、売った後で500万円の価値があるとわかったら、損をした気持ちになりませんか？私はそういう悲しい気持ちになる人を、一人でも少なくしたいと考えています」

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