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佐々木淳行

障がい者雇用・在宅勤務制度に強い社会保険労務士

佐々木淳行(ささきあつゆき)

リブレ社会保険労務コンサルティング

コラム

事業協同組合等算定特例(特定事業主特例)とは?~中小企業が障害者法定雇用率を達成するために~

障がい者雇用・就労支援/障害年金

2015年2月17日 / 2016年3月30日更新

今年の4月から対象企業が拡大される障害者雇用納付金制度。現行では、「常時雇用労働者数が200人超の企業」が対象ですが、それが「常時雇用労働者数が100人超の企業」まで対象範囲が広がることになります。
この納付金制度の対象範囲に含まれることにより、障がい者の法定雇用率(2.0%)を下回る場合は納付金を納めなければなりません。ただ、特に中小規模の企業の場合、業種によっては障がい者が従事する業務を作り出すことが難しいという声も聞かれます。このような難題を抱える企業にとっての解決策となり得るものとして、障害者雇用促進法に定められた『事業協同組合算定特例』(特定事業主特例)という制度があります。

障害者雇用率制度においては、原則として個々の企業に対して障がい者の雇用が義務付けられています。一方、一定の要件を満たす場合、複数の企業で実雇用率を通算できる制度として、従来の特例子会社制度に加えて事業協同組合算定特例が創設されました。
この特例は、中小企業が事業協同組合を活用して協同事業を行い、厚生労働大臣から一定の要件を満たしていると認定を受けた場合は、事業協同組合と組合員である中小企業の間で実雇用率の通算が可能となるものです。(組合員である中小企業を「特定事業主」と言います)。
簡単に言うと、事業協同組合のもとで複数の特定事業主が協同して障がい者を雇用する事業を実施。この事業協同組合が実施する事業における障害者実雇用率と、特定事業主の実雇用率を通算できる、というイメージです。
また、事業協同組合の他にも、商工組合や商店街振興組合などもこの特例の対象とされています。


先に述べたように、この特例の適用を受けるためには厚生労働大臣の認定が必要で、一定の要件を満たすことが求められます。

【事業協同組合の認定要件】
(1)事業協同組合と特定事業主が協同して障がい者を雇用する事業の実施計画書(障害者雇用促進実施計画書)の作成
(2)事業協同組合が自ら1人以上の障がい者を雇用し、かつ、雇用する労働者の総数に対する割合が20%以上であること
(3)雇用する障がい者に対して、適切な雇用管理を行うことができると認められること、等

【特定事業主の認定要件】
(1)事業協同組合の組合員であること
(2)雇用する常用労働者数が50人以上の企業であること
(3)事業協同組合が行う事業と特定事業主が行う事業の間に、緊密な人的関係または営業上の関係があること。具体的には、
   ~ア.特定事業主から事業協同組合への役員や従業員の派遣
   ~イ.特定事業主から事業協同組合に対し、障がい者を雇用して行う業務について定期的に発注が行われていること
(4)個々の特定事業主にあっては、常用労働者数が167人以上で1人以上の障がい者、
常用労働者数が250人以上で2人以上の障がい者を雇用していること、等

このように、認定を受けるための要件は多少ハードルが高いようにも思われます。ただ、中小企業が障がい者雇用に取り組もうとしても、障がい者が従事する業務について個々の企業が単独では確保できないケースも見受けられます。事業協同組合を活用し、複数の中小企業が協同すれば、障がい者の就労機会を確保できる可能性も広がります。

今後間違いなく障害者雇用率が引き上げられていくことも見据えると、一考に値する制度と言えるでしょう。

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