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細井晴代

「甘え」と「前向き思考」で子どもの発達を支援する専門家

細井晴代(ほそいはるよ) / 子どもの発達支援

発達支援教室クローバー

コラム

自閉症スペクトラム教育の専門家が教える 自閉症スペクトラム児が集団を怖がる理由



幼稚園や保育園、学校で集団が怖くて教室に入れません
というお悩みをよく聞きます。

その悩みは子どもが集団を怖がる理由を理解することでどうしたらよいかが見えてきます。
今回は、集団を怖がる理由を理解し、そして支援を考えていきましょう。

集団が苦手な理由

①目が怖い
②人間が怖い
③敏感で大勢に囲まれているのが苦手
④様々な刺激(音、もの)があって疲れてしまう
⑤予想外のことが起きて疲れてしまう

という理由があると思っています。

目が怖いのは有名ですが、これは私たちも怖いですよね。
目を合わせたままにできないのはそのせいです。
ですから、目が怖いのは理解できると思います。

でも、まだまだ目を合わせることに慣れていない子どもたちは、私たち以上に怖いと思っています。
怖いと思っているのに「怖くないよ、大丈夫だよ」と言われると、
「何が大丈夫なの?」と反感を覚えさせてしまいます。

ですから、「怖いよね、知ってるよ」という姿勢でわかってやってください。

そうして慰められているうちに、大丈夫だったという感が育てば
目が怖くなくなってきます。

人間が怖いのも同じです。
まずは一緒に楽しむということをしていくと、だんだんと怖くなくなっていきます。
安心できて信頼できる人と楽しむ経験をたくさんさせましょう。


敏感で大勢の中にいると疲れてしまうのは、そのつらさを理解したうえで
休み方を教えることが大切と思います。
苦手なものは避けてよいですよね。
避け方も教えましょう。

調子よく集団の中で過ごせるように教えていってあげるのが良いでしょう。



音やものに疲れてしまうというのも同様ですね。

予想外のものが起きて疲れるというのは、慣れていくしかないのですが
あまり操作せずに体験させて「怖かったけど、疲れたけど大丈夫だったね」と

大丈夫感を育てていくのが良いと思っています。



上記と同じで、予想外のことが起きそうなものはさりげなく避ける技術を教えていくのもよいと思います。
多少の予定変更は社会生活の中であるので、そういうものは慣れたいところではあります。

あと、付随していくつか苦手さを述べます。

⑥集団での指示に従えない
⑦集団で動けない

というものもありますね。

集団での指示に従えないのは、どうやら集団に向かった言葉は目の前で落ちるという感覚があるようです。
自分に向かって言われていないと本能的に感じるようで、入らないようです。


これの対処法は、「話すとき、話を聞くときには人の胸や顔を見る」「人の声がしたら人のほうを見る」を癖づけていくことで自分事にしていくことができるようです。
癖づけてみてください。

集団で動けないのは、集団の動きが見られないことと(目の動きが悪い)、⑥がかかわっています。

ビジョントレーニング等で目の動きをよくするとよいでしょう。



発達支援教室クローバーではこの支援で集団が怖いという子が集団で適応できるように導いています。ぜひ一度試してみてください。

この記事を書いたプロ

細井晴代

「甘え」と「前向き思考」で子どもの発達を支援する専門家

細井晴代(発達支援教室クローバー)

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