どんな悩みにも、必ず解決の道はある（2/3）

自分と他人の人生を、比べる必要はない

　十川さん自身、複雑な家庭環境で育ち、2度の結婚と離婚、子どもの不登校、癌による余命宣告、癌の克服、新たな難病など、語りだしたらきりがないほど、悩みやトラブルの連続だったといいます。「詳しくは、ホームページにも書いていますが、実はそこには書けないようなトラブルも多く経験しているんですよ（笑）。52歳でやっと“脳脊髄液減少症”だとわかったのですが、この病気は完治するのが難しいので、元気そうに見えるかもしれませんが、今でも闘病中なんです」という十川さんの口調には、そんな辛さを感じさせないほどの明るさがあります。「私も、なぜ私ばかりが…と悩んだことがありますし、死にたいと思ったことも一度や二度ではありません。それでも、『こんな私だからこそできることがあるのでは…』と考えられるようになったことで、カウンセラーという道を選びました。でも、クライアントさんに一番伝えたいのは、他人の人生と自分の人生を比べる必要はない、ということ。あなたが今、悩みを抱えているとしたら、一番辛いのは紛れもなくあなた自身です。カウンセリングというのは、そんなあなたの中にある解決策を“引き出すお手伝い”に過ぎません」

　18歳から40代後半までは、有名化粧品メーカーの美容部員やエステティックサロン経営などもしていたという十川さん。心の健康とメイクにも、密接な関係があると話します。「心が元気になると、次は『もっとキレイになりたい』と思うようになるのは自然ですよね。そこまで気持ちが前向きになってくれたら、そんな嬉しいことはありません」

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【次ページ】苦しい経験があるからこそ、親身になったアドバイスができる

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