マイベストプロ東京
安東隆司

海外ETF・相続専門家の資産運用管理コンサル、RIA

安東隆司(あんどうりゅうじ) / 投資顧問

おカネ学株式会社 Reliable Investment Advisors Japan Co.,Ltd(英文名称 略称 RIA JAPAN)

お電話での
お問い合わせ
03-6458-8017

コラム

外貨保険も「見える化」、情報開示を金融庁が求める

2022年1月19日

テーマ:所長解説のおカネ学♫

コラムカテゴリ:お金・保険

コラムキーワード: 貯蓄型保険生命保険 選び方資産管理

金融庁が外貨建て保険の「見える化」を販売者に求めます。
共通の指標(共通KPI=重要業績評価指標)で、利用者が比較できるように促すものです。

・運用実績の高い商品をどの程度顧客に提供できているか
・保険会社が販売代理店に支払う手数料に対して顧客がいくらリターンを得たか

という2つの指標を開示するように求める、と日本経済新聞では報じています。
日本経済新聞 2022/01/19 『外貨建て保険に共通指標 金融庁、運用開示求める』

外貨建て保険では、40%がマイナス運用?

金融庁が一部の金融機関の数値を取りまとめた結果、

【外貨保険】40%がマイナス運用、60%がプラス運用

となっていました。

出所:金融庁「外貨建保険の販売会社における比較可能な共通KPIを用いた分析」<対象:主要行等9先、地域金融機関25先> 2022年1月18日

単純な比較はできないものの、投信ではマイナス運用は16%でした。

【投資信託】16%がマイナス運用、84%がプラス運用


出所:金融庁 投資信託の運用損益別顧客比率

なお、外貨保険の調査基準日は販売会社によって異なり、2021年6~11月末のいずれかで、一部の金融機関のデータでした。
今後は共通KPIを求めることで、比較可能な「見える化」されたデータを目にすることが期待されます。

外貨建て保険、苦情が背景に

直近ではなく、2019年度のデータを紹介します。

外貨建て保険の苦情が2822件、当時の過去最高で前年比1割増加

「為替変動や元本割れのリスクを十分に知らされなかった」など高齢契約者らの苦情が絶えない

出所:朝日新聞デジタル 「外貨建て保険、苦情が過去最多 預金感覚からトラブルに」 2020/07/29

今回の外貨建て保険の「見える化」導入には、消費者の苦情が背景にあったものと思われます。

投資家、消費者の味方になった金融庁

旧大蔵省時代には、金融機関は護送船団方式で守られてきました。
金融庁になった後、金融機関を守る姿勢からの変化がみられました。
近時の「つみたてNISAの口座数増加」は金融庁が投資家の資産形成をサポートしてきたひとつの成果です。
また「情報開示」、「情報の見える化」をプロである金融機関は行うべきだという、投資家を守るための方針転換があったともいえるでしょう。
それが「顧客本位の業務運営」という言葉に集約されています。

今後も更に、投資家・消費者がより良い資産形成・資産運用を、行うことができるこれまでのような改革を、筆者は金融庁に今後も期待しています。

この記事を書いたプロ

安東隆司

海外ETF・相続専門家の資産運用管理コンサル、RIA

安東隆司(おカネ学株式会社 Reliable Investment Advisors Japan Co.,Ltd(英文名称 略称 RIA JAPAN))

Share

関連するコラム

安東隆司プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
03-6458-8017

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

安東隆司

おカネ学株式会社 Reliable Investment Advisors Japan Co.,Ltd(英文名称 略称 RIA JAPAN)

担当安東隆司(あんどうりゅうじ)

地図・アクセス

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ東京
  3. 東京のお金・保険
  4. 東京の資産運用
  5. 安東隆司
  6. コラム一覧
  7. 外貨保険も「見える化」、情報開示を金融庁が求める

© My Best Pro