塾長が直接指導する少人数制で、暗記に頼らない英語の根本理解をめざす（3/3）

あいさつを始めとした礼節も重視し、英語力と共に人間力も育てて自立を促す

　質の高いカリキュラムに加え、あいさつなど礼節に重きを置いた指導方針も保護者から支持されている点です。一定の秩序の上にこそ、自主的な学びの芽が開くのだと太田さんは考えています。

　「英語は学問ではなくコミュニケーションツールですから、話せても適切な人間関係を築く力がなくては意味を成しません。自立した一人の人間として扱うことで大人への一歩を後押ししています」

　欠席連絡は生徒自身が行う自己管理を徹底し、原則振り替えはしません。生徒に一回一回の講座が唯一無二であると身をもって理解させるためです。
　「保護者の方は子どもの『学力』という無形のもののために授業料を支払っています。その価値の重さを知ることが能動的学習のスタートであり、周囲の人へ敬意を持って接する基礎になるでしょう」

　一見厳しいようですが、生徒のためを思えばこそ「言いにくいことを口にするのが自分の役割」と語ります。
今も多くの卒業生と交流があり、太田さんの授業ノートを側に置きながら塾講師を志す生徒も。中には、親代わりに卒業式に参列をお願いしてきた生徒もいるそうで、信頼の厚さが見て取れます。

　「私が目指すゴールは、良い学校に進学することではありません。本当に手に入れてほしいのは“自信”と“人間力”です。この二つがあれば、どの分野でも道を切り開くことができるでしょう。合格はその途中にあるだけなのです。私が見守れる期間はわずかですが、一生ものの成功体験を持たせてあげられたらと思います」

（取材年月：2023年4月）

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