子どもの「学力・知力」を育てる

松尾光徳

公式を丸暗記する子どもは「テストの点だけ取れる人」

自解力を養成する大学受験塾講師 松尾光徳 [ プロフィール ]

「大学で習う勉強の内容がわからない」という相談をよく受けます。大学側から出題された課題を見てみると、その課題を解くのに使うであろう定理・理論の説明まで丁寧に付いてありました。

しかし、「定理・理論は証明もされていて正しい」ということは書いてありまりますが、「何を処理したいと考え、どのような過程を経てその定理・理論も辿り着いたのか」はほとんど書かれてありません。

このような現象が大学の教科書だけではなく、小・中・高校生の教科書でも起きています。「理論は良く分からないが、正しいらしい。

とにかく公式を覚えて何となくパターン化しておけば大丈夫だろう」というのが多くの生徒のテスト対策なのではないでしょうか。これでは、「学ぶこと」は「覚えること」となり、「苦痛なもの」となってしまいます。

達成感はテストの点数によってのみ得られてしまう。つまり、「テストの点だけ取れる人」になってしまいます。

しかし、「公式の本質を理解している人」は、人々がその公式・理論を使いたくなった気持ちや理由を理解しています。「どうしてその式を作りたくなったのか。または必要性が生じたのか」さえわかれば、式は自然と構築されます。

理系教科に限らず、ルール(公式など)を作った人は、ある物事に規則性を見つけ一般化してルールを作っています。つまり、ルールには「作成者の気持ちが入っている」ということです。

「ルールを作った人の気持ちまで理解するのか」「ルールだけを見て、適用場所だけを覚えるのか」の二つの小さな違いは、その先に大きな差となって能力に影響を与えます。

そのルール(公式など)を見て「結果として何が分かるか」ではなくて、「何を目的として、その結果が生まれたか」を読み取ることこそが学ぶことの本質であり、教育の目的です。本質を理解させ、好奇心を育むことができれば、子どもたちは自主的に勉強を始めるはずです。

自解力を養成する大学受験塾講師 松尾光徳 [マイベストプロ神奈川]

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