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「中古物件+リノベーション」。資産価値が下がりにくい、これからの新時代マイホーム取得方法

住宅は買い替える時代を創る不動産コンサルタント

原井啓介

原井啓介 はらいけいすけ
原井啓介 はらいけいすけ

#chapter1

家は一生の買い物ではなく、変化するライフスタイルによって住み替えていく時代に突入

 「もはや、家は一生の買い物ではなく、変化するライフスタイルによって住み替えていくもの」と断言するのは、株式会社建成の代表取締役、原井啓介さん。近年、住宅は供給過剰にも関わらず、新築は次々に建てられています。そこで、敢えて新築ではなく、優良ストックが豊富な既存住宅に注目し、資産価値が下がりにくい住宅取得のアドバイスを行っているのが、原井さんという存在です。

 「新築を否定するわけではない」と前置きした上で、原井さんは新築を買った時点で実は損をしていることに気付いてほしいと警鐘を鳴らします。現在、日本の税制制度から考慮しても、新築戸建てはその多くが購入後、20年程度で価値がゼロになってしまいます。そこで注目される不動産購入方法が、価値が下がりきった中古物件を活用する方法です。購入した値段で売却できれば、住宅を資産として持つことができます。その最たる利点は、変化していくライフスタイルに合わせ、資産の目減りを最小限に抑えながら、住宅を住み替えることができる点にあります。中古でも資産価値が目減りしにくい物件であれば、住宅ローンを完済した際、その金額を貯金していたことと変わりありません。

 しかし、「購入金額と売却金額が同じなんて、虫のいい話があるのか」という疑問が。素人判断で同じ方法を取ろうとしても、どこかで損をするはずです。そうならないために求められるのが、原井さんというアドバイザーです。「例えば通勤や通学に便利な場所というのは、今その時点でお客様に必要な場所というだけで、我々の目から見れば資産価値が維持できる場所ではないことがあります。将来的に売却を考えれば、不動産の立地に需要があるかが重要です」

#chapter2

買い主に寄り添うバイヤーズエージェント

 原井さんは中古住宅流通に特化した専門業者です。例えば、住宅に必要な改修等のリフォームに関しては購入前に建築士またはインスペクターである自身が物件へ出向き、建物のコンディションを測るホームインスペクションを行った上で必要な予算を提示。買い主の意向を伺う準備期間を設けています。また、国が発信している税制優遇措置などについて説明を行うなど、買い主にとってメリットとなる情報から不動産のデメリット情報まで惜しみなく公開します。

 実はこの「買い主」に寄り添ったサポートというのが、不動産業界では稀といえるでしょう。不動産業者というのは、基本的に利益追求企業。業界内には悪しき慣習も残っていて、買い主よりも売り主の意見が尊重されがちな世界でもあります。例えば、双方の仲介を果たす不動産業者があったと仮定した場合、買い主にとってデメリットとなるような情報を開示しないことも。目的が売買成立による仲介料にあるため、本来は買い手と売り手が対等な立場にも関わらず、仲介業者が入ることで売り主の肩を持ついびつな図式ができあがっています。同じ轍を踏まないため、買い主に寄り添うアドバイザーとして原井さんのような存在が求められています。

 一方、資産を維持するという考え方が根底にあるため、中古住宅のリフォームは最低限であるべきだと主張。必要以上のリフォームは基本的に勧めません。しかし、原井さんは自遊空間を楽しみ、自分好みのスタイルは活かしてほしいとも語ります。「明日への活力は家から生まれる!」という理念から、そうしたアドバイスも欠かしません。 多少の手を加えるだけで、新築建売住宅よりハイクオリティーな設備を持ったリノベーションが可能な物件も多く存在するのが、中古住宅市場です。現在、原井さんはそうした自身の考えを広めるため、各地で積極的に無料セミナーを開催。セミナーの参加者、相談に訪れる顧客の年齢は幅広く、興味を持ち、賛同してくれる人が増えています。

原井啓介 はらいけいすけ

#chapter3

買主によりそうバイヤーズエージェントを目指しているからこそ実現した顧客本位と先進的な取り組み

 今後の住宅購入の考え方を根底から変えていきたいと強い理念を持つ原井さん。今後は不動産業者も利益追求ではなく、専門性の高い有能なアドバイザーに業界全体がなっていくべきだと語ります。事実、原井さんは一般的な不動産業者にように、相談に訪れた客と「どこのエリアが希望で、予算は何円か」というような話題が中心になることはありません。まずは前述のような業界の現状を伝えた上、買い主の状況を聞きながらアドバイスを行っています。

 現在は専門的な知識を持ち合わせ、不動産の専門家として活躍する原井さんですが、社会人スタートは意外にも飲食業界。しかし、いざ不動産業界に飛び込んでみると顧客よりも自分の利益を追従する不自然さを実感し、「顧客に寄り添うとは何か」を考えさせられたそうです。そこで不動産と建築の経験をしっかり積み、現在の会社を立ち上げて独立の道を選びました。ある意味、飲食業界で培ったおもてなしの精神があったからこそ、色に染まらず、現在のような顧客本位、そして、先進的な取り組みを行えているのかもしれません。

(取材年月:2014年4月)

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原井啓介

住宅は買い替える時代を創る不動産コンサルタント

原井啓介プロ

宅地建物取引士

株式会社 建成

「家は一生の買い物ではなく、変化するライフスタイルによって住み替えていくもの」という前提から、購入時と売却時の価格に差異のない物件購入を専門的な見地からアドバイス。

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