野口龍二プロのご紹介
「eスポーツ×就労支援」で、障がいのある人が働く場を広げたい(3/3)
福祉事業所の運営経験を持つ行政書士として、ノウハウを蓄積
野口さんは、行政書士として独立した当初、会社設立や契約書作成など企業支援を柱に事業を展開。転機は、成年後見人を務めたことでした。成年後見制度は、障がいや認知症など判断能力に不安がある人の財産管理などを担うもので、家庭裁判所により成年後見人が選出されます。
「成年後見人として高齢者や障がいのある方々と接する中で、『居場所がない』『働きたくても働けるところがない』などの悩みを聞きました。成年後見でお手伝いできることは限られるので、さらに踏み込んだサポートがしたいと考えるようになりました」
行政書士の業務と並行しながら、就労継続支援A型事業所「わーくぷらす」で、職業指導員として、職業訓練や就労支援に従事。今も事業所を訪れると、利用者から歓迎されるとか。
「運営の安定はもちろん、現場の声から利用者の方々の成長がうかがえるとうれしいですね。『人と話すのが苦手だという利用者さんが、毎日通ううちに、おしゃべりが楽しいと話してくれた』などと聞くと、お役に立てたと実感します」
eスポーツと就労支援をあわせた取り組みには、自治体からも期待の声が寄せられるそうです。
「家に引きこもりがちで、社会参加の機会をもてない方は多いと聞きます。eスポーツは、プレーした動画をネット上で世界に発信したり、健常者と対等に競ったり、〝自分もできる〟という自信が生まれます。事業所の運営を通して、障がいのある方々が社会への扉を開くきっかけをつくりましょう」
(取材年月:2023年3月)
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