(3)こどもエコすまい支援事業「リフォーム」-3省連携ワンストップ補助金

植松文也

植松文也

テーマ:住宅関連補助金・支援策

(1)住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等【経済産業省・環境省】(1,000億円) 最大200万円
(2)高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金【経済産業省】(300億円) 最大15万円
(3)こどもエコすまい支援事業【国土交通省】(1,500億円(新築住宅に係る分を含む)) 一般最大30万円

上記の3事業をそれぞれに組み合わせて併用できるので、最大245万円の補助金として活用出来ます。
例えば、(1)200万円は窓関係。(2)15万円は給湯器。(3)30万円はその他の工事。が最大有効活用例となります。

今回は、その中で一番多くの項目をカバーし、かつ最も利用しやすい、「こどもエコすまい支援事業」を解説します。
新築とリフォームに大別されますが,先ずは皆様に一番関連があるリフォームにつきまして、ご説明します。

他の補助事業に比べて、基準がゆるく活用しやすいのですが、年齢区分やお役所特有の言い回しで混乱や誤解もあるようです。
ここでは、概要と重要ポイントを確認します。

■対象世帯:全世帯

子育て、若夫婦世帯に加算があります。

子育て世帯:申請時点で18歳未満の子を有する世帯
若者夫婦世帯:申請時点で夫婦であり、どちらかが39歳以下の世帯

■対象工事:必ず改修が必要な「必須」工事と、加算可能な「任意」工事があります。

「必須」工事 次の①~③の詳細で指定された工事が、必ず最低一つは必要です。
①開口部の断熱改修
②外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
③エコ住宅設備の設置

「任意」工事 工事部位など重複できません。
④子育て対応改修
⑤防災性向上改修
⑥バリアフリー改修
⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
⑧リフォーム瑕疵保険等への加入

①~⑧までの補助金5万円以上から申請の対象です。
3省連携ワンストップ補助金で併用申請する場合は、最低2万円などの例外規定があります。

■対象住宅:戸建住宅及び共同住宅(集合住宅)

建築時期の制限はありません、店舗事務所は対象外です。
賃貸住宅も含まれるのは、大きな活用ポイントになります。

■対象期間:

令和4年(2022年)11月8日~令和5年(2023年)12月31日に工事請負契約を締結し、事業者登録の後に工事を着工、令和5年(2023年)12月31日までに工事が完了すること。

R04年12月16日見直し
・契約日の要件がなくなりました。請負契約は必要です。
・事業者の事前登録が不要となりました。交付申請までの登録でOKです。
・11月8日以降の着工だけが要件となることで、支援対象が実質拡張されました。

性能要件

続けて、注意事項や活用ポイントを説明します。

【重要ポイント】

1.一般世帯の最大補助額は30万円です。

子育て、若夫婦世帯のみ加算があります。
補助額上限が、15万加算され45万円に引き上げられます。賃貸は30万円までです。
さらに100万円以上の既存住宅を購入して3ヶ月以内にリフォームを行うと,60万円に引き上げられます。

一般世帯が安心R住宅を購入しリフォームを行う場合は、45万円まで引き上げられます。

購入+リフォーム加算は、自ら居住する住宅に限られます。購入日が令和4年11月8日以降が対象です。

2.①②断熱改修には、省エネ基準レベルとZEHレベルがあります。

省エネ基準レベルは補助額が抑えられていますが、その分低額の工事費でクリア出来るのでお薦めです。
特に、賃貸住宅は各戸で申請出来るので、活用幅が広がります。

3.③エコ住宅設備

給湯器以外にも、高断熱浴槽や節水型トイレなど、リフォームで通常発注する設備器具が対象となります。
節湯水栓を取り付けるだけで、「必須」工事の要件をクリア出来るのは、最大の活用ポイントです。

4.④子育て対応改修も全世帯対象です

勘違いしやすいのですが、子育て世帯限定ではありません。
なかでも、キッチンセット交換を伴う対面化改修には、89,000円と高額な補助があります。

5.「任意」工事で本丸攻略!

3省連携ワンストップ補助金の中で、一番活用しやすい「こどもエコすまい支援事業」は今回の本丸と言えます。
「任意」工事によりカバー範囲が広がるので、補助金を特に意識しないリフォーム工事でも、補助金を得ることが出来ます。

とは言え、従来あったポイント還元ではなく、現金還元は実にありがたい支援です。
この機会に、是非エコ改修の検討をお願いします。

補助額

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植松文也
専門家

植松文也(一級建築士)

ハウジング植松

建築は、プランニングで成否が分かれます。設計だけ、施工だけでなく、両方のバランスが重要です。法学部出身で一級建築士と1級建築施工管理技士を取得。設計・施工そして行政手続きまで、お任せ下さい。

植松文也プロは長崎文化放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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