顧客の要望や価値観、ライフプランに応じた住まいを提案（3/3）

「天職」に就くも勤務先が倒産。ローンを抱えた顧客を見捨てられずに起業

　「お客さまとともに取り組む家づくりは天職」と断言する亀野さん。短大卒業後、さまざまな職に就きますが、社会人10年目に就職した会社で注文住宅の営業をしたことが、現在へとつながりました。
　「入社から1週間で成約を得ることができ、そこから年10棟くらいのペースで家を売っていました」と当時を振り返ります。

　その後、勤め先が倒産。10棟ほどが完成しないまま残り、資材業者への支払いも滞り、給与も3カ月ほど未払いの状態に。
　「私は一社員だったので転職する方法もあったのですが、住宅ローンと作りかけのマイホームを抱えたままのお客さまを見捨てることはできませんでした。それに、今ここで転職してこの状況から離れたら後から後悔しそうだし、これから先の私の人生は全部自分で決めて気持ちよく生きていきたいと考えていました」

　何とか力になりたいと2017年に独立起業。大きな不安を訴える顧客のために業者との折衝に当たるなど奔走し、混乱は半年ほど続きましたがなんとか工事を再開することができました。

　「私どもが担う責任は大きいと実感し、いい経験になりました。この仕事は建築に関する法令はもとより、税金、住宅ローンなど、深く広い知識が求められますし、お客さまの希望やクリアにすべき課題も多種多様。一つとして同じものはなく、飽きることがないですね」

　数多くの顧客のライフプランに携わり、強みや魅力を引き出すブランディングも勉強してきたことから、今後は結婚相談所を開設したいとも。
　「住まいを通じて、お客さまの人生を彩りたい一心で活動してきました。これからも地域のみなさんに、楽しくて快適な暮らしをお届けしていきたいですね」と語ります。

（取材年月：2023年4月）

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⇒顧客一人一人に応じた家づくりと問題解決能力が強み