地域と人のニーズを大切にした施工をモットーに（3/3）

使う人のニーズを最優先に

『暖家』のケア・リフォームは、病気や高齢で障がいがある方の身体状況や能力に合わせて打合せ・設計・施工を行います。行政の補助金や介護保険も利用し、いわば痒いところに手が届くリフォーム。実際に使う人の手の高さや使い勝手などあらゆる角度からオリジナルプランを作成し、安全・安心な生活を目指します。
寿代さんは、最適な環境づくりと福祉用具の相談も受けられるよう福祉住環境コーディネーター2級と福祉用具専門相談員の資格も取得。こうして施工のプロの泰寛さんと豊富な引き出しを持つ寿代さんの二人三脚で、その人が一番暮らしやすいリフォームの提案を実現しました。大きな改修をせず、今あるものを活かして住みやすくするためのアドバイスも行っているという寿代さん。百人百様の暮らしやすさを追求し、地域のニーズに真正面から向き合って生まれたサービスといえます。
ただ、これまで取引のあった建築会社や工務店と競合する可能性があるのでは、と当初社内でも反対する声がありました。それでも「高齢化が進む地域で、高齢の人や障害を持つ人も自信をもって明るく生活できるよう、そして外に出て社会参加することを諦めずにすむようサポートしたい」という思いを貫き事業を進め、リフォームポイントや認知症介護、福祉関連情報を掲載した「り・らいふ通信」を発行するなど、地道な情報発信も続けています。
「まずは地元から、暖かい気持ちで暮らせる家を」祖父そして父から引き継いだ太田電機工業所は、3代目にして新たな歴史を刻み始めました。

（取材年月：平成30年3月）

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