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北條智之

口腔インプラント学の修士号を持つプロ

北條智之(ほうじょうともゆき) / 歯科医師

北上インプラントデンタルオフィス

コラム

親から子へ歯並びは遺伝するのか?

2024年2月8日

テーマ:小児矯正

コラムカテゴリ:医療・病院

歯並びは遺伝で決まるの?





ガタガタした歯並びに世界中で何百万人もの人々が悩まされています。歯並びに影響をおよぼす因子はたくさんありますが、一部は遺伝的な要因もあります。

歯並びに遺伝が関与する部分は限定的です。例えば、歯の大きさや形も遺伝します。顎の大きさは体の大きさと相関関係がありますが、これも遺伝的な要因があります。しかしながら、これらの遺伝的な要因は大きくありません。

また、親知らずが影響することもあります。大多数の人は親知らずがきれいに生えてこられるほど大きな顎を持ちません。

永久歯の歯並びに影響を与える最大の要因

では、遺伝の要因が限定的だとするとその他の要因はなんでしょうか?1つは永久歯の生え方と関係しています。本来、永久歯はゆっくりと生えてきますがこの間に指しゃぶりをしたり、口呼吸をしたり、うつ伏せで寝たりなど外部から力を受け続けることで永久歯は徐々に位置を変え曲がっていきます。食生活との関連も指摘されています。

2つ目は、乳歯の抜くタイミングです。乳歯が自然と完璧なタイミングで抜けることは少なく、早かったり遅かったりします。乳歯を早めに喪失すると永久歯が生えてくるスペースを失い、結果として永久歯が適切な場所からはえてこないことがあります。反対に、乳歯の喪失が遅い時、永久歯はでてくることができません。そもそも後継となる永久歯が存在しないこともあります。永久歯の数が適切に揃わないと歯並びは悪くなります。

その他の要因


・歯の数が足りない

何かしらの理由で歯を失ったり、はじめから歯の本数が1~2本ない人がいます。歯は隙間を埋めようと動く習性がありますからその結果歯並びが悪くなります。

・口腔習慣

習慣が歯並びに影響を与えます。舌を突き出す癖、口呼吸、指しゃぶり、固いものをいつも噛むなど発育や成長の途上でのこういった習慣は歯並びを悪くします。

・怪我

ぶつかったり、転んだりして顎や歯の怪我を負いますとその影響が永久歯の萌出に影響を与えることがあります。顎の骨の中で永久歯が作られていきますが、その工程で何らかのエラーが発生し、結果として歯並びが悪くなります。

・顎の位置異常

上と下の歯が正しく噛みあっていないまま成長するとその影響を受けて顎の位置がずれていきます。顎の位置がずれたまま永久歯がはえてくると歯並びが悪くなります。

・むし歯

乳歯に対するむし歯治療が永久歯に影響を与えることがあります。むし歯治療はやむを得ないものですから、むし歯にならないよう気を付けましょう。

まとめ

親から子へ歯並びは遺伝するのか?その答えはイエスです。しかしながら、その影響は限定的です。子どものときに歯科医師によって適切に介入・観察することができれば永久歯の歯並びは綺麗なものとなりえます。

小児矯正治療は、成人矯正治療にくらべて負担が少ないです。早めにご相談いただきたいと思います。小児矯正治療をご検討するベストな年齢は6歳です。乳歯が抜けはじめ、これからどんどん永久歯へと置き換わるスタート地点こそ小児矯正治療のベストな治療開始時期です。

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