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北條智之

口腔インプラント学の修士号を持つプロ

北條智之(ほうじょうともゆき) / 歯科医師

北上インプラントデンタルオフィス

コラム

矯正装置を外した後のリテーナーの装着期間

2023年9月27日

テーマ:矯正歯科

コラムカテゴリ:医療・病院

歯列矯正装置を外した時、患者さんは矯正治療が終わった!と安心します。実際には、歯列矯正治療のうち、いわゆる歯が動く時期を「動的矯正治療(第1次矯正治療)」といって矯正治療全体の半分を完了したに過ぎません。この矯正装置がついている時期だけを矯正治療中とみなす向きが多いのも事実です。しかし、動的矯正治療が終わった瞬間からリテーナー(保定装置)という矯正装置がお口の中に入ります。この期間は「静的矯正治療(第2次矯正治療)」と呼ばれます。リテーナー期間(保定期間)ともいって矯正治療の最後のステップが始まるのです。

リテーナーをどのくらいの期間装着し続けなければならないのでしょうか?それには、まず矯正後のリテーナーの必要性についてご紹介します。

リテーナーの必要性


矯正装置の選択には、歯の移動量が反映されます。矯正装置の装着期間は、患者さんによって様々ですが、AAO(アメリカ矯正歯科学会)や日本矯正歯科学会によれば約2~3年であるとしています。2~3年におよぶ動的矯正治療が終わると、きれいに並んだ歯列を保つためにリテーナーが製作されます。リテーナーはオーダーメイドで、既製品は存在しません。時間の経過とともに歯は元の位置に戻ろうとします。リテーナーはそういった歯の移動を制限し、新しく構築した歯列が骨や軟組織と調和し・定着するのを助ける働きがあります。

リテーナーの種類と装着時間


リテーナーには、固定式と取り外し式の2つの種類があります。それぞれのメリットとデメリットは装着時間と密接にかかわっています。いずれの装置も毎日使い、お休みはありません。主要なメリットとデメリットについては以下を参照ください。
固定式リテーナー

メリット:使用時間を気にする必要がない
     小さくて目立たない
デメリット:むし歯や歯周病に対して特別な管理を必要とする
      違和感があっても、取り外すことができない


取り外し式リテーナー

メリット:会話や食事など大事な場面で外すことができる
     むし歯や歯周病のリスクが低い
デメリット:10時間以上使用しなければならず、時間管理が必要になる
      紛失や破損のリスクが高く、リテーナーの期間中に修理や再製作が必要になる


リテーナーの装着期間


リテーナーの装着期間は、固定式・取り外し式どちらも約2年程度
とお伝えしています。AAOによればリテーナーの装着期間については処方する矯正歯科医が判断するものとなってます。当院では、動的矯正治療終了直後にレントゲン写真を撮影します。2年後、リテーナーを終了できるかどうか判断するためにレントゲン写真を撮影し判断します。患者さんによってはリテーナーを2年以上使用してもらう可能性もあります。

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