タイル工事一筋25年、年間300件を超える施工を手掛ける（3/3）

若い人に仕事の魅力を伝え、業界全体を活性化させたい

　タイルを建材として使った場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。波壁さんに尋ねてみました。「タイルは耐久性に優れ、重厚な高級感があることが特徴といえるでしょう。そのため、浴室やキッチン、玄関、外壁など住まいの内外を問わず、さまざまな場所で建築材料として使われています。また、タイルを外壁に使用すると紫外線の影響を受けにくくなります。耐久性が高い分、初期費用がかかるのですが、他の建材よりも維持管理にかかる費用が少ないので、長い目で見るとメリットがあります」

「『風雨にさらされるとタイルが剥がれるのではないか』と心配する方もおられますが、技術の進歩によって接着剤の性能が高まったので、剥がれや落下が起きることは、ほとんどなくなりました。また、『床にタイルを使うと冷たく感じるのでは』という声も聞きますが、タイルは熱が伝わりやすく蓄熱効果が高いので床暖房にも適しているんですよ」

　最後に、「建築業界は、高齢化による人手不足が問題となっている」と指摘し、若い職人の育成に力を注ぎたいと表情を引き締める波壁さん。若い世代にこの仕事の魅力を伝え、職人を育成することを通じて、業界全体を活性化させたいと意気込みます。

「20年30年後も街並みに映える美しい住まいとなるように、これからも責任を持って施工していきたいです」という言葉にタイル工事のプロとしての矜持を感じました。

（取材年月：2019年11月）

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⇒25年にわたる施工経験で培われた確かな技術力