ホテルと民泊の代行運営を展開。登録者数64万人超のYouTubeチャンネルを活用した集客に強み（2/3）

留学時の経験がきっかけで宿泊業界へ。社員が力を発揮しやすい職場環境づくりにも注力

　大学時代にカナダに留学していた迫田さん。帰国前に旅行で訪れたニューヨークである体験をし、宿泊業に携わりたいと考えるように。
　「路地で銃やドラッグを持つ人を見かけ不安になっていた私に、『ニューヨークの日常だから大丈夫だよ。何かあったらいつでも相談してね』と、ホステルの方が声を掛けてくれて。その一言で張り詰めていた緊張が解けて安心できたんです」

　日本に戻り、2018年に起業。「事業を始めようにも、どこの銀行からも融資してもらえなかった」という状況から、一歩ずつ道を切り開いていきました。
　「ホテル運営を始めて間もない頃、一組の親子が私どものミスでチェックインできない事態が起こりました。現場に駆けつけたら、お叱りを受けて当然だったのに、『ありがとうね。ご苦労さま』と言っていただいて。思いがけない温かい言葉に、感極まって泣いてしまいました。今でも忘れられません」

　売り上げが99％下落したコロナ禍では自らの給料をゼロにし、自宅を解約し事務所に泊まり込んで仕事をしました。
　「厳しい状況でしたが、途中でやめる選択肢はありませんでした。小学校から高校まで続けた野球や、英語が何も分からないまま飛び込んだ留学経験などを通じて、忍耐力や粘り強さが身についていたのかもしれません」

　現在、在籍する社員の国籍はさまざまで、インターナショナルな社風が特長です。育った環境が異なるため、考え方やマインドも多種多様。そんなメンバーだからこそ生み出せるものがあると迫田さんは力を込めます。

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