好印象を与え、思いを届ける「話し方」を通じて円滑なコミュニケーションをサポート（2/3）

一人一人が持つ声の魅力や個性をさらに伸ばしていけるようにアドバイス

　さまざまな場所で発声と話し方のレクチャーをしている村松さんですが、指導する際、実際に体験してもらうことを意識していると言います。例えば、「人前に立つのが苦手で緊張してしまう」という人には手鏡を渡し、まずはにっこりほほ笑んだ状態を30秒間キープしてもらうとか。すると、徐々に気持ちもゆるみ、顔や声がやわらかくなるそうです。

　「ほとんどの人が、そのままでも十分すてきな声ですから、ご本人が持つ魅力や個性をさらに伸ばせるようなアドバイスを心がけています。『自然な笑顔で話せた』や『発音がきれいになった』などと喜んでもらえると、こちらも幸せな気分になりますね」

　最近は日本での就労を目指し、海外で日本語学校に通う外国人のサポートもしています。オンラインツール「Zoom」を使って、JFT-Basic（国際交流基金日本語基礎テスト）の対策講座を実施。技能実習生に対しては日常会話や正しい日本語の発音、日本人と話す時のマナーなども指導しているそうです。

　また、「地域の人たちと関わっていきたい」との思いから、デイサービス施設など、高齢者や障がいを持つ人のもとへも足を運んできました。のどの機能の維持や向上に向け、発声練習に取り組むほか、歌ったり、読み聞かせをしたり、遊びの要素も取り入れながら、みんなで楽しい時間を過ごしています。

　「声を出すことで、表情が明るくなったり、積極的になったり、うれしい変化があります。今後はさまざまな利用者さんをケアする職員の方にも、相手に寄り添った話し方などをお伝えしていきたいですね」

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【次ページ】「話し方」を伝えることで、地域とつながり、たくさんの人たちの役に立ちたい

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